1 オルオ・ボザド

馬鹿げてる

そう、馬鹿げてるとは思ってる、自分でも。

変な夢を見たせいか、妙な気分になっちまった。
兵長が羨ましい、だなんて、俺らしくねぇにも程があるだろ。

俺とお前は揃ってあの人に忠誠を誓う兵士で、特別作戦班の一員で。
俺より経験が長くて冷静なお前の、軽い調子の割に兵士然としてるその食えない態度が好きだって、俺が前言ったのを覚えてるか?
それは今でも変わりないし、俺だってお前に心臓をくれてやる気はねぇ…から、これは寝惚けた俺の戯言だ。

それでもふと、お前に絶対的な忠誠を誓われるあの人が、少し羨ましくなっちまった。
お前が聞いたら、「お前が言うな」と笑われそうな話だ。だから、お前はこんなもんを見なくていい。

何も気付かなくていいから、帰ってきたらいつも通り軽い調子で俺の名前を呼んで、俺に触れ。
少し酒臭いお前に呆れながら、俺もお前に触りたい。
…思いの外、お前に溺れてる。責任取れよ、エルド。
2 エルド・ジン
笑わないが、酒臭い俺を抱き締めてくれるお前が好きだよ、オルオ。

兵士としての矜持を忘れない。
お前の隣で兵長と共に歩んでいきたい。
非番の日はお前とイチャイチャしたい。

全部、俺の本心だ。


俺は何時も軽いけど、お前より大事な人は居ないからな?
お前と共に過ごせるこの時間を大切に思っている。

側に居てくれてサンキュ。