1 ユミル

あんたの女神様

そんなもんになるのも、悪くないかと思い始めた私も、ヤキが回ったかね。

(あんた、私の身体が好きなのか?)
(そう言って笑った、数時間前。)

そんな悲しいこと言わないで、と耳元に小さく囁く声が弱くて。
全部理解ってて…いや、確認してやりたくて意地の悪い真似をしたって言ったら、あんたでも怒ったりするのかね。
ちゃんと好きだよ、なんて言われなくても気付いてんだよ、ベルトルさん。
同類見抜くのは得意なんだ、なぁつまり…いい加減あんたも察してくれ。


早く風邪、治せよ。
唇に痕残してやるからさ。