1 アルミン・アルレルト

ありがとう

君と出会ってひとつき…この日を迎えられて本当に嬉しい。

まだひとつきだなんて信じられないくらい、長い時間を君と過ごしてる様な気がするよ。

一緒に居てくれてありがとう、一緒に未来を目指してくれてありがとう。
僕らはきっともっと仲良くなっていけるよね。その為の努力なら僕はいとわない。

…ねえ、ジャン。まだ君に言ってない大事なことがあるんだ。
君はとっくに知っているけど、直接僕の口からは一度も言っていないこと。
何度口から出かかっただろう、その度に誤魔化して、君がくれる嬉しい言葉にもすっとぼけたふりをしてた。
君がくれる言葉がどれほど僕を喜ばせるか、君は知ってるのかな。
逆に僕は君を喜ばせることは出来てるのかな。
ねえジャン。僕がそれを言うことで君が困ってしまうなら、僕はこれからも言わないけれど…
でも本当はそんなことなりふり構わず叫びたいんだ。
…ただの我侭かもしれないけどね。


臆病者の僕から、臆病者の君へ。
これから迎える季節を君と過ごせるように祈って。


追伸
…そうそう、僕の雪うさぎ、実は兄弟じゃなくて君と僕のつもりだったって言ったら笑うかい?
2 ジャン・キルシュタイン
最初見掛けたときはさ、短期の話だったろ。
だから半月位話したらそのまま切れるだろうから、今のオレにはちょうどいいやって思ったんだ。
あのときのオレは今以上に訳がわからなくなっててさ。この話はまだお前にしてねぇからなんのこと言ってるのかわかんねぇだろうけど……まあ、とにかくお前と出会ったばかりのオレはなにもかもを止めちまおうかと思ってたんだ。

あの日、お前がボソッと呟いた日。いつも以上に勘が冴えてたみたいでよ。
お前から鳩がくるタイミングもすぐわかったついでに、お前が独り言を洩らしたのもなんなくだが解ったんだ。
自分でも上手く説明できない。ただ漠然と、この言葉は絶対にお前だ、って思った。
ただ、いくら勘が良くてもいつもそうであるわけじゃねぇ。
お前が今もたまにぼやいてるのはなんとなく気付いてる……当たってるだろ?
吐き出しにくくなるだろうからいちいち突っ込んだりはしねぇけどな。

なぁ、アルミン。
お前はオレがお前を呼ぶと嬉しいって言ってたな。
オレもおんなじなんだぜ。
アルミン。
ずっと堪えてたけど、もう手を繋いで言ったんだから我慢する必要もねぇよな。
だいすきだ。アルミン。
お前のことは大事にしたい。今度こそ離したりしたくねぇ。
そのために打ち明けなきゃならんことがあるが…恐くて言えねぇ。だからもう少し待っててほしい。

中途半端にバラして不安にさせたらごめん。そのときは言えよ。抱きしめて大丈夫だ、って言ってやる。

いくら言っても足りねぇや。
あんまり言い過ぎると飽きられそうで怖ぇけど……でも随分我慢もしたからさ。反動かな。
好きだぞ、アルミン。すきだ。

記念日って祝ったことなかったんだが案外いいモンなのな。初めて知った。


相変わらず臆病者のオレから。同じ臆病者なお前へ。


あ、と……忘れてた。本当のこと聞いて笑っちまった。だってお前らしいなって思ったからさ。
笑ったお詫びにオレも暴露してやる。お前に教えた二文字のほうの歌は、じつはオレがお前に想う気持ちそのまんまだ、って言ったら気持ち悪いだろ?
3 アルミン・アルレルト
そう、僕は短期で募集していたから、こんなにも充実した日々を共に過ごせる人に出会えるなんて、想像もしていなかった。
本当に、出会ったばかりの頃を思い出すと緊張でがちがちだったんだよ。


あれからまたひと月。あっという間に過ぎて行ったね。それというのも毎日が楽しくて、嬉しくて、幸せの連続だからだと思う。
僕はひと月前より随分と君の事を知って、君にも僕のことを知ってもらって、そしてさらに君のことを大好きになっていく。
なんて幸せなんだろう。

僕の言葉は必ず君に届くんだって、このふた月で実感させてもらった。
それと君の言葉も僕に必ず届くんだって、自信もついたよ。
まだ相変わらずの臆病者ではあるけれど、重ねてゆく日々が君が、僕を幸せに確実に強くしていってくれる。
……ありがとうジャン、僕を見つけてくれてありがとう、君の傍に居させてくれてありがとう。

君が僕に言いたいことはこないだの事かな?それとももっと別のことだろうか。
どちらにせよ僕は君の言葉なら真っ直ぐ受け止める、不安はなくもないけど僕たちなら大丈夫。


……ジャン、大好きだよ。
ぼくはきみがすき。

僕が言おうとしたのに、僕から言いたかったのに一歩の差で君から言われて本当に嬉しかったけど、本音を言うと悔しかったんだからね……!

ああ、そう思うとあれからまだひと月も経ってないんだな…、すごく不思議な感覚だ。
もう何年も君と過ごしてるような、そんな幸せな感覚。
それなのに君が僕を呼ぶ声を、だいすきだって叫ぶ声を聞く度に初めて聞いた時みたいに胸がきゅうっと熱くなって高鳴って、どうしようもなく幸せなんだ。
僕の身体全部が、君が好きだって叫んでる。
ジャン、好きだよ、本当何度言っても足りないよ。
言い過ぎて、聞きすぎて飽きちゃうなんて絶対に無いって言い切れるから、もっともっともっと、僕に頂戴ね?

ジャン、僕のジャン。……だいすき。


追伸
次の雪うさぎはもっと上手に作って見せるよ。
あのうたは、君が歌ってくれるの想像してたって言っただろ?気持悪いなんてありえないね。
4 ジャン・キルシュタイン
薄く予感はしてたんだ、じつは。
丁度良いなんて思ったのは上辺だけだ……ほんとは、お前と出逢ってわりとすぐにほとんど確信してた。
「手離せなくなる」
ってな。
ただ自分で気付かないフリをしてただけだ……お前の動機もわからねぇし、あのときオレは…おっと、これは直接話すか。

だからほんとはお前から終止符を持ち掛けることがねぇんなら、オレのほうから言う気は一切なかったんだぜ。
期間のことなんか忘れたフリしてすっとぼけてやろうと思ってた。

このひと月は色々あったなぁ…先月と若干記憶がごっちゃになってるが、お前との思い出はなにを思い出してみても幸せに浸れるものばっかだ。
あ、でも泣かされたこともあったな。オレが、これだけはダメだ、って言ったのにお前があんなの勧めたりすっから…見ずにいられねぇオレがバカだが、今も泣けるんだぜ、あれ。
……でもな、お前が共有したかった、って言った気持ちはわかるし、オレもそう思うからやっぱうれしかったんだぜ。
なんの話ししてるかわかるよな?わかんなかったら直接聞けよ…お前のシャツで鼻水拭きながら教えてやる。

お前の違う姿を初めて見たのもこの月だったよな?
姿が変わっても落ち着きやしねぇよ…むしろいつもと違って強気なお前にドキド…いや、なんでもねぇ。

「ありがとう」はオレの台詞だ。
一緒にいて、笑って泣いて時々怒って、いつも傍で声を聞かせてくれてありがとな、アルミン…すげぇすきだ。
オレの背中はいつだってお前の手に支えられてんだ。
オレはその手を繋いでいきたい。どこまでもいつも繋いで、時々は右と左を交替で立って、お前が見た景色とオレが見た景色を交換しながらふたりで一緒にいような。

ああそうだ…お前が最初にこれを書いてくれたときオレがすぐに返事を書かなかったのは、お前にちゃんと「すきだ」って目を見て言ってからにしようってタイミングを待ってたんだ。
だからあんな挙動不審だったんだよ…結局切り出すきっかけはお前のほうからだったが…だからこそオレが先に言うべきだって思ったんだ。そうそう何度も先越されてたまるかよ。

なぁ、アルミン…アルミン。すきだぜ。だいすきだ。
オレはお前を、前よりずっと深くすきだ。
何度でも言っていいんだろ?聞いていいんだろ?
だいすきだ、アルミン。
言わないようにしてた五文字、あれからずっと我慢してた。気付いてたか?

アルミン…“愛してる”からな。

永く永く、お前の声を聞いていたい。ガキみてぇな願いだけど…オレはいつまでもお前と一緒がいい。

……………ってここにきて我に返っちまった…!クソッ…なにガラじゃねぇこと言ってんだオレは…


相変わらず臆病のオレから、同じ臆病者なオレのお前へ。


追伸…次は、ってお前かなり先の話じゃねぇか…その前に花冠編んでくれ。見たことねぇんだ。
それからあの唄は今でも毎日聞いてんだぜ。オレはお前の声で聴きてぇけどな。
…最後に。オレがこんな中途半端な時間に書いた理由はわかるか?
5 アルミン・アルレルト
君と過ごす1ヶ月はなんて早くてなんて濃厚なんだろう…!
今日で満3ヶ月だね、まだ、3ヶ月なんて本当にびっくりするよ。
この4月も共に過してくれてありがとう、ジャン。君がいてくれることで僕は本当に幸せで充実した毎日を送れているんだ。
君が贈ってくれたあれは、片時も外ずさず右手に着けたままなんだよ。もう僕の一部なんじゃないかな、少しつらいとき、君に会えないとき、手首をなでると勇気がわいてくるんだ。
君がいつも一緒にいてくれてるって、僕を励まして愛してくれているって改めて実感するよ。


君が気づかないふりをしてたのは、薄々感じてた、だから僕も本当はそれに乗ろうと思ったんだ。
そのことで、君に話してないことがある。僕が君に思いを告げようと決意した時の事だ。

上にも書いたし、直接言ったこともあったたけど……好きだと言わないまますごしていこうと思っていた時もあったんだ、でも苦しかった…
すきってただ一言を言えないのがすごく辛かった。
君がいなくなってしまったら。そう考えるとどうしようもなく怖くなって悲しくなった。
自分ではもうどうしていいかわからなかったんだ。


だから……同期の金髪の、今はもう憲兵団に行ってしまった彼女に相談したんだ。
好きな人がいること、苦しいこと、色々。
彼女は僕の話をじっと聞いてくれて、そっと背中を押してくれた。
ぐずぐずしてた僕が君への一歩を踏み出せたのは彼女のおかげでもあるんだよ。

僕は幸せを感じるたびに、彼女への感謝も感じているんだ。
こんな事言ったら拗ねちゃうかな?
でもいつか話したいなって思ってたんだ。そしていつか2人で彼女と彼女の大切な人に会えたらなあって。


何度君にすきって言っても、何度すきだって言ってもらえてもまだまだ足りない。こんなに毎日言い合ってるのにね。好きだよジャン、大好き。時々君のするいじわるも、実は僕がときめいてるって知っててやってるんだろ?もう、ひどいよジャン。…そんなとこもだいすきだ。
君の言葉を何度も読み返して、その度に胸が締め付けられるほど幸せを実感して泣きそうになる。
偽りない気持ちを隠さず伝えてくれた、とても、言葉じゃいい表せないくらいに嬉しかったよ。
言わないようにしてた5文字の言葉も、もちろん気づいてた。だからこそ初めて君がそういってくれたとき、胸がいっぱいになって熱くて嬉しくて、涙がいっぱい出たよ。


姿変えも二回目、楽しいけどなかなか素直になれないのがちょっとむず痒かったな。
違う姿で君に甘えるとなんだか不思議な気分なんだ、浮気じゃないのに浮気みたいな?相手は君で君の相手は僕なのになんだか自分にやきもちやいたりね…へんだな。
だけど楽しい、君と一緒にすることはなんでも楽しくて、うきうきするよ。
次は誰になろうか?

どんどん増えていく次の約束も嬉しくて、なんて幸せなんだろう!
ねえジャン、二人って幸せだね。好きって毎日言えるのって、こんな幸せなことないね。
僕はこれからもこの幸せを大事にしていきたいよ。
ジャン、僕のジャン、大好き。愛してるよ。


君のおかげで僕は臆病者からすこし、強くなれた気がする。


追伸
シロツメクサの冠?よし、まかせてくれ…!
あのうたは変わらずそばにある、毎日聞いて毎日歌っているよ。
君の投稿時間の意味はすぐに気がついたよ、僕って本当に鈍いはずなんだけどな……。
6 ジャン・キルシュタイン
 
信じらんねぇよ。飽き性で移り気でフラフラしてた俺がお前ともう三ヶ月も一緒にいるなんてな…それだけじゃねぇ、未だにお前のことしか見えてねぇとかよ。俺はどうかしちまったのかもしんねぇ……けど、今までよりずっと楽しくて嬉しくて幸せだ。
運命とか奇跡とかそんなモンよりなにより、お前のお陰なんだろうな。

お前に贈った黄色は惚れた欲目もあってのモンだったがそんなに大事にされてりゃ言うことねぇや。
その黄色と一緒に、俺はいつもお前の傍にいてぇよ。

アルミンはさ…いつも「もう十分」とか「たくさん幸せもらってる」とか言って、俺になにかを求めてくることってねぇだろ。
二月のあのときですらそうだったよな。
俺はそれを嬉しくも思うし、救われてるとこもあんだが…正直たまに寂しいときもある。
だからたまに意地悪ぃことしてやりたくなるんだ。結局できてねぇんだが。
なんだか俺ばっかり欲深くて、やっぱ俺にお前は勿体ねぇって思っちまうときがまだまだあるよ。
こんな俺なんかと一緒にいてくれてありがとな、アルミン。
あ、でもこの言い方するとまたムッとさせちまうか?いつかお前が言ったキザったらしい台詞は今でも焼き付いて離れねぇ。
こんなことが他にもいっぱいあんだぜ。
お前がくれる手紙一枚一枚、俺にとってはなによりの宝モンだ。
お前につながるものだからよ、俺のきったねぇ言葉で書いた返事の手紙だって、全部大事にとってある。

つーかアルミンさんよぉ、こんなとこでいきなり暴露してくれやがって…いろんな意味で心臓吐くかと思ったじゃねぇか。
きっとお前のことだからずっと気にしてたんだろ?気付いてやれなくて悪かった。
お前を苦しめたのは他でもねぇ、俺だ。
なのにあんなガキみてぇな態度とってすまん。
言い訳だが……好きで好きでたまんねぇからあんなふうになっちまうんだよ。だからやだったんだ…惚れたらこうなるってのは自分で解ってたから。
けどよ、そんなんじゃこの先お前と幸せになんかなれねぇし、してもやれねぇ。
まだまだ不安にもなるしグラグラ揺れて全然落ち着きねぇが、俺は強くなりてぇ。お前と歩いていくその先の季節のためにも、俺はもっと強いヤツになれるように努力していくよ。
だからいつか……俺たちの恩人に、ふたりで笑って会いに行こうぜ。
その楽しみのためにここでは礼は言わねぇよ。

なぁアルミン。
お前のクセも、もう片手じゃ足りねぇくらいに知れるほど、俺はお前と過ごしてきた。
まだまだ全然足りねぇけど、俺たちにはたくさん時間があるもんな。
姿が変わったあとにまるでひっさびさに会えたみてぇな勢いでお互いに名前を呼び合ったりする、端から見たらバカに思えるだろう俺たちだが、この先も共有する時の中ではきっと衝突することだってあんだろ。
傷付け合って、泣かし合って、つないだ声も手も、離れちまうことだってあるかもしんねぇよな。
だけどな、アルミン。
いつかお前に話したように、なにかあったらあっさり別れられるような、そんな簡単な想いでお前の傍にいるわけじゃねぇんだ。
重てぇかもしんねぇからお前に押し付けたりはしたくねぇ…だが、できるなら同じ気持ちの一欠片だけでいいから、お前も持っててくれないか。
たとえ一時、手が離れたとしても…そんなん考えたくもねぇけど…俺は何度だってお前を迎えに行く。

約束も積もり積もって俺たちには楽しみばっか増えてくよな。つまんねぇときだって当然あっただろうが…そのぶんだけまた、楽しみ増やしていこうぜ。

アルミン、まばたきをする回数よりきっと、お前を想う回数のほうが多い。そんくらいに俺はお前を大好きだ。
愛しくて愛しくて…情けなく泣いちまった日が一度だけある。それがいつだったかはぜってぇ教えてやんねぇけどな。

姿が変わってもクセが変わらねぇアルミンへ。
自分で持ち出した勝負に自分で負けた俺より。


追伸、ふたつ目の唄を聴くたびに込み上げてくるこの気持ちはなんて呼びゃいい、実は意外と鈍くねぇアルレルトさんよお。
ほんとは今回も計らいがあったんだが俺が不甲斐ねぇばっかりにできなかった…来月は仕掛けてやるからな。
7 アルミン・アルレルト
今月も二人でこの日を迎えられたことに感謝を。


4ヵ月間、ありがとうジャン、そして5ヶ月め突入だよジャン!これからもよろしくね!
もうすっかり定着した君への朝の挨拶も、今日は僕少し待ったんだ。わかってくれたかな…?
大雪にはしゃいで、膨らみ始めたつぼみに春を感じて、あっという間に桜が満開になって…気がついたらもう夏間近だ。
その前に梅雨だね、ジャンは雨は好きじゃないっていってたけど…二人で過す季節はきっと楽しいに違いないと思うんだ。
雨の日には相合傘をして出かけよう、人前でも堂々とくっついて歩けるよ。
僕は夏は苦手だけど、ジャンとなら間違いなく楽めるよ。
増えていく約束も幸せだ、二人でしたことにつまんない事なんてなかったよ?毎日ちょっとした事でも僕たち大騒ぎできるもんね。

運命も、奇跡もある、なにか見えないものに引き寄せられて護られてる。ジャンは僕のお陰だって言うけど違うんだよ、二人だからだ。二人が傍に居たいって想いあってるからだと思うんだ。

いつか君はいったね、浮気をしたらどうするって。僕は黙っていなくなるなんて答えたけど…でももちろん、そうなる前にしっかり二人で話し合って、誤解ならそれを解きたいと思ってる。
っていうかそんな事になるとは天地がひっくり帰っても無いって君が僕に信じさせてくれてるけどね。
でも喧嘩ならありえない話じゃない、僕らは想いあってはいるけどきっとお互い譲れないことだって出てくると思うんだ、違うところも勿論尊重しあっていきたいけど、君が思うようにぶつかるなんて無いっていいきれないよね。
そんな時、たとえ一時背を向け合っても僕は何度でも君と向き合うよ。僕らの糸は深く繋がって絡まりあってる、そう簡単には解けないし切れないよ。
君が迎えに来てくれるなら…ううん、僕だって君を迎えに行くよ。欠片じゃない、同じ気持ちを持っているって信じて欲しい。


僕は…君に対して遠慮しちゃうところがまだまだある、だってこんなに沢山幸せもらっているのにあれもこれもなんてわがまま言いたくない、けど、ジャンがそれを寂しいと思ってくれるのが嬉しいよ。これでも随分おねだり言える様になったと思うんだけどどうかな?
本当に僕はね、身に余るほどの幸せを毎日君からもらっているよ、愛されてるんだって毎日君が実感させてくれるんだ、ジャン、ありがとう。だいすきだよ…!


彼女の事も、ありがとう。いつか二人で会いに行こう、二人でお礼を言おう。
感謝できるって幸せだね、ジャン。

今日が明るい青空の下で迎えられたことが嬉しい、君も同じ空を見上げていい天気だって、笑ってくれるのが嬉しいよ。
毎日のなんでもない、他愛の無い天気の話も毎日君と出来るのが嬉しい。
この溢れる幸せをさ、短い言葉で表現しろって言われたら間違いなく「ジャン」だと思うんだ。
なんでもないとき、うきうきしてるとき、相変わらず君の名前が思わず口に出ちゃうよ。


僕は自分の癖ってよくわからないけどそれを君が知ってるって特別だよね。
そうだ、ジャンの罰ゲーム、まだしてなかったね?何にしようかな……。


僕のジャンへ君のアルミンより。

追伸
お気に入りが増えるのも嬉しいね。きっとその気持ちは愛以外の何物でもないと思うんだけどどうだろうかキルシュタイン君。
8 ジャン・キルシュタイン
アルミン。お前を大事にしていくって決めた日からずっと、誓った想いは揺るがねぇままだ。

好きだ。

四ヶ月が経ったんだな。短いようで長い。俺はいまいちピンときてねぇが、四ヶ月もありゃ色んなものがそこそこ変わる。今もまだはっきり思い出せるあの日の空の色も、肌に触れる風の冷たさも、季節が変わろうが俺はぜってぇ忘れねぇ自信がついた。

もうすぐ二つ目の季節を跨ぐな。
前から言ってるように、俺は雨が大嫌いだ。だがそんな日も、晴れの日と変わらずに目が覚めたらお前が“おはよう”をくれるからよ、そんなに憂鬱じゃなくなったんだぜ。
雨が降る日にわざわざ出掛けるなんざトチ狂った暇人がするこった、なんて思っていたがお前が連れ出してくれるならそれはきっと楽しい。
二人で差すなら少し大きめの傘を新調しようぜ。それも二人で探しに行くか。
俺が大嫌いなものをひとつマシにさせた代わりに、お前が夏を苦手だってんなら好きになれるようにしてやるからよ。それも俺に任せろ。

好きで好きでたまんねぇあまりに、お前は俺のだっていう消えない証を刻みたくて贈ったリングで、二人して浮かれた今月はまた一段と濃い月になったよな。
つーか今月だけで宝物が増え過ぎた。
願いを刻んだリング、想いの翼を持った指輪、そしてこれがなかったら俺たちが今こうしていなかったかもしれない鍵。
刻んだリングは未来を目指す人指し指に、想いの翼は縁繋ぎの鍵と一緒に、今日も胸元で揺れてる。
一日だって着けてない日はねぇ。動くたびに耳に届く音はお前が言った通り“幸せの音”だ。
この音を聞くだけでささくれだった気分も嘘のように戻ってむしろバカみてぇに顔が弛んじまうよ。
毎日の習慣がまた増えた。目が覚めたら真っ先にお前と話して、人指し指にキスをして、首から幸せをぶら下げて、寝る前にまたお前と話して、ベッドの中で記帳に記す。
こんな幸せな習慣があるヤツなんか他に居るのか?いや、ぜってぇ居ねぇ。悪いがこの世界の誰より、俺がいっちばん幸せ野郎な自信があるね。

お前が不意に口に出す“ふたり”は、俺の好きな言葉のひとつになった。
俺はずっと誰の言葉も心底は信じられねぇで上辺だけの生返事をしながら内心で嘲笑ってきたクズ野郎だったが、お前がそれを変えてくれたんだ。
今なら心の底から言える。俺はお前を信じてるぞ、ってな。
そして真っ直ぐただひたすらに願うこともできるようになった。
「この先の季節ずっと、本当のずっとを、アルミンと一緒にいたい」

同じ想いの丈を、俺は一欠片でいいと言ったがあれは悪いが嘘だった。
言うのが怖かったんだ……本当は同じであってほしかった。
俺は何も頼んでねぇよ…なのにお前も同じだけ持ってくれるのか。
……こんな幸せなことはねぇ。もう隠す気にもならねぇよ…お前の言葉を聞いた瞬間に俺は情けなくボロ泣きしちまった。
……今もだが。

好きでたまんねぇ。
愛しくて苦しい。
幸せすぎて怖ぇ。

巨人なんかより違う意味で怖くなるくらい満ち足りたこの幸せを短く表すなら?俺は瞬時にこう出たぜ…“俺とアルミン”。

運とか縁とか奇跡とか周りの連中にも礼を言いたい。が、
俺が無自覚に一番欲しかったものをくれて、無意識になにより願っていたことを叶えようとしてくれるお前に、俺ができるだけの最大級の感謝と想いを捧ぐ。

最愛の想い人。
酔って絡んで怪我した挙げ句にここじゃ言うのを憚られる事態になった俺を“かわいい”なんて言う少しブッ飛んだアルミンへ。
毎日来る手紙ににやけてたくせに首から下げた幸せにまでにやけて毎日毎日飽きることないどころかまだ足りねぇ感情を夜な夜な記す気持ち悪ぃヤツになっちまった俺より。

……幸せすぎて顎が伸びそうだ。それでも愛してくれんだろ?

春の終わりの風に揺れる髪へ、底の見えない愛を含んだ口付けを。


PS、愛、か。なんか足りねぇな、アルレルト先生さんよお。もっとこうしっくりくる表現知らねぇか?例えるなら血湧き肉踊る、的な……
つーか罰ゲームすっかり忘れてたわ……な、なんでも受けて立ってやるよクソ…大好きだバーカ。
9 アルミン・アルレルト
また一つ月をまたいで、ついに6ヶ月目に突入だね。
心配したほど君が苦手な雨が降らなくて良かった。
今日君に言われてずっと僕らの記念日は晴れていたのに今更ながら気が付いたよ。

次のこの日はもう暑くて暑くて堪らないんだろうなあ……あんなに凍えた季節から、移りゆく日々を君と過ごしてこれたことに本当に、感謝してるよ。

僕らの関係はこれから少しずつ変わっていくんだろうか、未来なんて誰にもわからない。けど君と過ごす未来なら僕はきっと楽しんでいけると思うんだ。
不安がないと言えばうそになるよ、でも君と僕と、二人なら大丈夫。


大好きな大好きな君へ、今回はすごく短くなっちゃってごめんよ。けどなんとかこの日付のうちに残したかったんだ。
また改めて追記することだけは予告しておこう…!
10 アルミン・アルレルト
ああ、もうひと月経ってしまったんだな。
なんだか僕はここのところ本当に…口だけになってしまってる。ごめんよ、ジャン。

あれから半年経ったんだね。不思議な感覚だ、このひと月僕は随分と思い知った気がするよ。僕がどれだけ自分勝手に君を好きだったかって。
だった、なんて過去形にしてしまうのは間違いか。
悲しかったり、苦しかったり、眠れない夜を重ねて…時には理不尽に怒ってみたりもしたし、寂しすぎてやけになったりもしたけれど僕の気持ちは変わらないらしい。

もし、……だったら、なんて色々な事を考えたんだ。けどその度に君がくれた言葉を何度も思い出した。
君がくれたたくさんの言葉を、重ねた約束を、そしてその度に僕はなんて幸せだったんだろうって。
僕は君から貰ってばかりだった気がするな。

本当はさ、ここを消してしまおうかとも考えたんだ。
けど伝えたって伝えなくったって僕の気持ちは変わらない、ならやっぱり残したいなって。自分勝手だよなあ…ごめん。

僕らを取り巻く環境は日々変わっていく、人の心はよく水に例えられるよね、変わらないものなんてないんだ。
けどそれを責めたり、悔やんだりはしたくないししてほしくない。
ただ一つ言えるのは……ジャン、僕は君が好きだよ。きっとこれからもこの気持ちは変わらないだろう。
今、君の支えになれない自分が不甲斐ないくて辛いし悔しい。でも、僕は君の成功をいつも祈ってる。
ありきたりの言葉だけど君と過ごした時間は僕の宝物だ。……ありがとう、ジャン。