1 リヴァイ

幸福が訪れる

スズランの花を、手紙に添えて…
エレンへ。

明日で十ヶ月になる。
思い出は語ればキリが無い。そしてこれからも積み上げていこう。
十回は笑って、一回泣いたらまた十回、ただし帰るだなんて言うな。手を離したら…もう掴めない、二度と戻って来ない、あの時は本当にそう思った。終わりだと思った。


純愛と幸福、何とも恋人向けの花言葉で彩られたこれのように俺達も在りたいものだ。
ありがとう。
これからも、何度でも。
(エレンよ。その立派なまゆげの手入れは今後自分でやれ、ビクビクしながら俺に任せられると…笑って手元が狂うだろうが)
2 エレン・イェーガー
剛毛まゆげより、愛するリヴァイさんへ。

昨日で十ヶ月でしたね。
初めて過ごした日から今日まで、笑うことも泣くことも増えたと思います。
あのときはどうしていいか分からず、帰るだなんて言ったけれど。
リヴァイさんの顔を見た瞬間、荒れた感情より恋しさが勝りました。

薬指のスズランを眺め、あなたと共にあることに感謝を。
幸福な日々がいつまでも続くように、努力を惜しまず純粋に愛します。
ほっぺた我慢も、少しずつしていきます。
(愛が成す技ですが、リヴァイさんも可愛い顔して、オレを誘惑しないでくださいね)
3 リヴァイ
十一ヶ月を祝して。

来月の今頃は俺達が再会した日であり、二人の出逢った日であり。
盛大に祝うべくアレコレ考えちゃあいるが…結局いつも通りの一日、ってのも悪くねえな。

今日も変わらぬ感謝を。
募る想いを添えて。
久々に言ってみるか?

エレン好き好き大好き愛してる!
早いとこ浴衣着て見せろよ、バーカ。

立派な眉毛の旦那さんへ。
口内炎量産中の嫁より。
4 エレン・イェーガー
恥ずかしがり屋で泣き虫な、オレの奥さまへ。

夕べの泣き声は、いつも以上に可愛かったと先に。
十一ヶ月もの間、となりにいてくれて本当にありがとうございます。

大きな物音や、吃驚すると張り付いてくるリヴァイさんが大好きです。
もう好き好き大好き、愛してる!じゃ到底収まりきらないですよね。

今月も暑さに負けず、あなたを抱きしめて眠りたい。
そんな抱負を掲げて。
これからも末永く、よろしくお願いします。
5 リヴァイ
エレンよ、お前はこのところ俺を虐め過ぎる。もっと年上への敬意を示せ。
勝手に戸棚の菓子を食った事は謝っただろうに、致し方無いその理由も御丁寧に説明したにも関わらずだ。
今後はそういった意地悪を数えて、一回毎にお前の眉毛を一本抜こうと思う。どうせすぐ生えるだろ?
気色悪いとは言わないさ、ちょっとばかり仕返しもしたいだけで、愛してるよ旦那様。
嫁より。