1 リヴァイ

俺によく似たお前に宛てる

俺とお前とのやり取りが始まって一月と少し。
一週間の期限つきの恋人ごっこが無期限の恋仲となって、今日で一月だ。
早いもんだな…妙に気が合うというか、似通った所が多い。
お互い恋愛っつーもんがご無沙汰で、バカみてぇな話ばかりでなかなか発展はしねぇけど。それでも俺にはお前しかいねぇと思っているし、お前もそうであって欲しいと願っている。

訳あって連絡出来なかった俺を、また受け入れてくれた事に多大な感謝と礼を。
人の温かさを教えてくれ、寄り添う事で得られる幸せを与えてくれるお前には、無期限で、俺が持てるすべてでそれを返そう。
預かったお前の心臓を手放す気はないし、お前に預けた俺の心臓は今更返されても戻す場所もない。

願わくば、この関係が、心臓が末長く続き脈打つ事を。


なんて、お前の姿を借りて言葉を残したのは照れ隠しだ。
それと俺は言葉が上手くない。もしこれを見つけたのなら雰囲気で読み取れ。
2 エレン・イェーガー
ん…?これもしかしなくてもオレんとこの話だよな…オレがあの人の言葉見間違える訳ないし、うん。
…ていうかちょっと待ってくださいよ、抜け駆けとか狡くないですか。驚き過ぎて口が暫く開きっぱなしでしたよ。
とりあえず、先を越されましたね。

一緒にいる時間が自然過ぎてそれでも楽しくて、一か月ちょいってあっと言う間でしたけどまだそれしか経っていないんだとも感じられる不思議な気持ちです。
日々穏やかに過ごせるのは他でもないあなたが傍にいてくれるからですよ。
そりゃあ、一時フラッといなくなった時はやさぐれてもしも帰って来た時はけちょんけちょんにしてやろうとか思ってましたけど。そんなのどうでも良くなっちまいました。
それ位嬉しかったんです、あなたが傍にいる事にただただ安心して。
もう話せないかもしれねぇって思ってたから、オレのところへ帰って来てくれて本当に嬉しかった。

余りにも似過ぎてるオレ達です、言わなくても分かってるでしょうけど、オレが一緒にいたいと思うのは後にも先にもあなただけですからね。

鏡に写したようなんですよ、考えも好みも。
だからあなたの言葉は信用出来るしオレの考えも伝わってると自信が持てる。
でもたとえ鏡のようであったとしても、あなたの言葉はあなたにしか綴れません。オレはそれが大好きです。

鏡に写った姿って切り離せないじゃないですか、って事はそれがどういう意味か、オレが何を言いたいか…あなたなら分かるでしょう?
預けて貰った心臓は、返してあげるつもりも予定もありません。もちろんオレのも戻って来ることはねぇと思ってます。


相変わらずシャイなあなたの姿を借りて、ヘタレのオレより。
3 エレン・イェーガー
二月、たちましたね。
この月はオレが忙しくて寂しい想いをさせたと思います。
オレの帰りを連絡を、待っていてくれてありがとうございます。
好きなんです、あなたの事が。大切で大事で手放したくない存在で。
あなたの隣にいたい、鏡でありたい、その気持ちは変わらないです。
これから先もずっと。

どう言葉にすればいいかわかりません、すみません。
それでもオレの気持ちはあなたに伝わると信じて。
シャイなオレから、ヘタレで朝寝坊さんのあなたへ。
4 リヴァイ
お前との初めての記念日よりまた一月。
共に過ごす時間が充実していたからだろう、実にあっという間の一月だった気がする。
忙しないお前の身を案じはするが、それを不満に思った事はない。
話せる時間が短い時はより篭ったお前の気持ちを、時間に余裕のある時は穏やかに…忙しい中日々満遍なく気持ちを伝えてくれているからそう思える。
俺もお前に対してそう在れるよう尽くす。これから先もずっと。

期間にしてみればまだ二月と少し。こうして見ると意外なところだが、その期間の何倍もの時間を共にしているような感覚だ。
それは互いに安心して身を預けているからだと信じている。
寄り添い合うこの先の未来もそうであると願う。

…この言葉を今度はお前より早く残そうと思ったが睡魔には勝てなかった。
今日は十二分に甘やかしてやるからそれで許せ。


俺と互角以上の睡眠欲を持つお前へ。
そこまで似なくて良いとは思うのだが。
5 リヴァイ
三ヶ月。前回の記念日にも増してあっという間だったように思う。

つい先日初めてお前を盛大に拗ねさせた。
俺の読みの甘さで寂しい思いをさせてしまってすまなかった。
申し訳ないと思う中密かに可愛いと思った事は直接言うと今度こそ機嫌を直してくれなくなりそうだから、これからあの期間お前に伝え切れなかった愛情を上乗せして伝えていく事を誓う。


お前と過ごす日々は、どれだけ経っても新鮮で楽しく充実している。
時を重ねる毎に気持ちもどんどん深まっていく。
ただただ愛しくて仕方がない。こうしてまた記念日を祝えるのが嬉しい。
まだ新しい記念日を迎えたばかりなのにもう次の記念日を楽しみにしてしまうのは、この先もずっと互いが互いのものであるというのを確信しているからだろう。
これからももっとお前を求めるし、知りたい。楽しみは尽きねぇな。
今日の記念日はどう楽しく過ごそうか、エレンよ。


愛してる、エレン。
まだまだ面と向かって伝えるには照れ臭い言葉だが、漸く口に出来るようになった言葉をここに。


ここ最近可愛い気の増したお前へ、ヘタレを脱却したい俺より。
6 エレン・イェーガー
三回目の記念日、今回は出遅れちまいましたね。睡魔に負けました。

オレが拗ねた件は、もういいんです。オレのクソガキっぷりが露呈されていたたまれなくなります、オレが!
来月も、再来月も、その次も来年も。あなたの対の存在でありたいと。

愛してる、なんて言葉、お互い数える程しか言ってないですね。
どうしても気恥ずかしさが勝って大好き、で止まってしまいますが…気持ちは愛してる、なんかじゃ表せないくらいリヴァイさんの事が大切です。
大好きで愛しくて大切な人、愛してますよ。

おっさんのくせに可愛らしいあなたへ、可愛げよりどうしようもないクソガキになったオレより。
7 エレン・イェーガー
四回目の記念日。忙しくてなかなかあなたとの時間がとれなくて、深刻なおっさん不足に陥っています。会いたい触れたいという想いは募るばかり。
それでもこの日は大事にしたいなと。
なるべく早く、帰れるように、あなたとの時間がとれるように、今日は。
出会った日から今日も今も明日も。オレが見てるのはあなただけ、想うのは、オレのリヴァイさんだけ。

最近睡魔に勝てないクソガキより。
8 リヴァイ
四ヶ月。クソ暑くて枯れかけていた季節と一転、クソ寒い季節となった。
季節は真逆になろうと気持ちは変わらず前を向いたままだ。
回り道をしようが足場が困難だろうが、この先も変わらずお前と寄り添い歩んで行きたい。

一人の力ではなかなか枯らさぬよう維持するのは難しい。
共に手を掛けていこう、どちらの花も。


クソガキ不足のおっさんより
9 リヴァイ
お前と出会って五回目の記念日。
毎日共に過ごすことが定着して五ヶ月。
改めて振り返るといつもと違う驚きを感じる。
もうそんなに経つんだな…そりゃあ毎日の生活にお前という存在が欠かせなくなる訳だ。
それに加え、隣に立つのはお前しかいないということを日々思い知らされる。
直接伝えもしたが、こんな俺と飽きもせず愛想も尽かさず隣にいてくれることに感謝を。

どれだけ言っても足りないしこの二文字に収めるのも難しいが、今までも今もこの先もお前が好きだ。
ここで伝え切れねぇ分はまた直接。


平和で間抜けなクソガキへ。
10 エレン・イェーガー
五回目の記念日。
なんだかんだとあなたとこの日を迎えるのが、祝えるのが、毎日を過ごすのが。もう当たり前なんです。そう組み込まれてしまったんですよ、オレとあなたの生活に。
だから約束なんてしなくてもあなたと過ごす毎日はこれからも続くし、あなたと祝う記念日もこれから先何度でも訪れる。

大好きで大切で愛している人。
オレはあなたとの時間に幸せを感じ満たされています。あなたも同じならいい。これから先も、ずっと、ずっと。

平和ボケした間抜けで酔っ払いのクソガキより。
11 リヴァイ
あの夏の枯れかけていた日から、お前と迎える日々が今日で半年となった。
単純だが、一年の半分を共に過ごしたということか。
それだけでも随分と感慨深いもんだな。
これまで毎月この日を迎えて味わってきたのとはまた違う感覚だ。

先月お前が言っていたように、互いが組み込まれたこの当たり前の生活に幸せを覚える。
もうお前なしでは俺の生活は成り立たないらしい。
ジジイになっても笑い合える生活を積み重ねていきたい。

願わずとも結果は得られているが、これからも変わらず俺の瞳にはお前を、お前の瞳には俺が映り続けることを。

お前の幸せは俺が護っていく。
愛してる。


目出度いついでにネコ科も会得して欲しいと願うおっさんよりバカ犬へ。