1 Levi

情の海

恋でなければならない理由なんざ何処にもない。愛は潔く尊く…なんて教会の神父の如く薄っぺらく括っちまうのも惜しい。そんな言葉やら理性やらを凌駕しちまうこの愛情をどう認めればいいのか。頭の中では色んな単語が飛び交っているんだが纏められねぇ。
我侭で軽薄な俺の何処が良いんだか理解に苦しむが離してやる気は更々ない。

しかしこの情欲を恋でなければ何だという。
初めて体を重ねたあの日は今でも鮮明に思い出せる。酔いに任せ無我夢中で求めた。酒と背徳の味に溺れ未だに酔いは覚めちゃいねェんだ。


愛しきジャンに宛てる。
枷と縄紐で雁字搦めになったお前の心をこの目で見てみたい。愛してる。