花詞

一月目の記念日に贈る言葉を持つ花は桃。

一歩一歩、一緒に進む度にお前にハマっちまって戻れないオレの思いを受け取れ。
来月もよろしく。

初めてお前と外へ出かけた今日に贈る花はアルストロメリア。

いつかお前がここに気がついた時には集めた花で花束を贈ってやりたい。

お前の胸に捧げる花はアマリリス。

これからも傍にいてくれよ。
誕生日、おめでとう。

11個目、白いバラを二本を贈る。

お前のくれるもんにはいつも驚かされてばっかだから、仕返し。とっくに気付いてるっての。
お前が集めた花の中にスターチスを混ぜる。

2ヶ月前、お前が見付けてくれたことに感謝を。

心臓射抜かれちまったから花を贈りに来たらもうダメだ。バカヤロウ、カランコエも混ぜとけよ。

みっともなく取り乱しちまったオレがまた一からお前を思いながら花を選ぶから今度は一緒に眺めてほしい。
二月目の記念日に贈る花は馬酔木。
オレはお前といろんな景色が見たい。

この機会に花瓶をちゃんと選び直した。壁に掛けられる硝子の花瓶。シンプルな円筒型。
毎月、お前からの花を飾んだ。見飽きない方がいいだろ。
これからも、よろしくな。

今夜一輪、リンドウの花を贈る。

折角だから、今日は俺が。
黄色いクロッカスをお前に。

三ヶ月目の記念日に贈る花は藤。
流石に持っては帰ってこれなかったけどあの瞬間オレの瞳とお前の瞳は同じ色をしてた。

それだけで充分だろ。

今夜赤いゼラニウムをお前に。

四ヶ月目の記念日に贈る言葉を持つ花は向日葵。

ありきたりでつまらないかもしれねぇけどさ、今のオレにはこれが一番しっくり来るんだ。

赤い山茶花を一輪。
今はまだ時期じゃないからまた雪が降る頃に贈るつもりだ。その時には暑かった今日の日を思い出してくれ。

五ヶ月目の記念日に選んだ花はカンナ。
夏らしく暑く、熱いままで。

ハナミズキを添えて。
もしもこれから、
その時が来たとしたら、
それでお前がいいのなら、
お前の一番好きな花を一輪だけで構わないからオレに差し出してくれ。

一番、かは分かんねえけど好きな花で思いついたのは菫だった。
押して持っておくには良い大きさだろ。
この日の記念に、それくらいは作ってやってもいい。

デカイ花束は俺が受け取った。

受け取ってくれてありがとな。
ジャン、これからもよろしく。

ふと思い立ってここを見たら良い日だったからついでに書き足しておこう。
何かといや俺におしゃれか、とか、女子かとか言ってくるアイツが花を集め始めたのにはむず痒い思いをさせられたなとか思い出した。そんな七ヶ月の日。
前に比べりゃ甘えもされるようになったよな。それが嬉しい。甘えるときに何か口に含みたがるのが可愛いし。場所によりこっちが煽られんのは困りもんだけど。もっと色んな顔がみてえ。まだあんだろ。楽しみにしてる。
ひとまず、今までにありがとうとこれからも宜しく。

忘れてると思ったか？そんな事は無いからな。一周回って花に頼るのはやめにする。
ジャン、オレはこれからもお前が好きだ。

シザンサスを一輪、今のお前に。