1 ジャン・キルシュタイン

たった一人の最愛なる人に。

まあ、特別何があった訳じゃない。記念日って訳でもねぇ。ただオレがどうしてもアンタを愛してるって事を形にして残しておきたかったから。

先輩、思えばアンタと出逢ってからまだそんなに経ってないんだよな。そんでも今オレはこうしてアンタの隣に居て、笑えてる。愛せてる。そして、自惚れ過ぎじゃねぇならアンタもオレを愛してくれてる。オレはさ、正直もう恋愛なんてごめんだって思ってた。信じりゃ裏切られ、振り回され。挙げ句、離れてく。そんな事になるくらいならもうやめようって思ってた。なのに先輩と出逢って。毎日話していく内に気になり始めた。先輩がオレを好きになってくれるなんざ思わなかったから、最初は諦めてたんだぜ?オレなんかじゃ無理だろうなってさ。そんでも結局我慢出来なくて言っちまったけど…アンタはオレの手を取ってくれた。オレがどれだけ嬉しかったか、解るか?ぶっちゃけ涙すら出たし。…カッコ悪ィから隠してたけど。

先輩の為なら何だってする。その涙を拭う為ならどんな事だって。…必ず幸せにするから。だからアンタもオレの傍に居てくれ。な、先輩。


ファーラン、愛してる。