1 ハンジ・ゾエ

七夕のリヴァイ宛

七夕が来る度に思い出すよ、貴方の事を。

別れてどれぐらい経ったかな…一年かな。元気かい?
先日、任務で貴方の故郷へ足を運んだからつい思い出してしまったよ。あんな別れ方をしたと言うのに、どうにも私は懲りないらしい。

あの時は、私は自分自身の気持ちでいっぱいいっぱいで…貴方の苦しみを分かってあげられなかった。今になってとても申し訳ないと思ってる。あの時自分が子供だったんだなとしみじみ思うよ。そうでなければ後も杜撰なことにはならなかった筈だからね。
こうやって筆を執ったのも何故だろう、と思う。あれから新しい人とも別れて、それで今は落ち着いてるんだけど…任務先が其処だったからか鮮明に思い出してしまってね。懐かしいものだなとつい。
貴方は今、幸せかな。そうだといい。


…別れて時間が経っているけど、一つだけ分かったことがあるんだ。
心から貴方の事を愛しているんだなと。
色々あったけど、やっぱりそれでもその気持ちは変わらないなと思ってさ。貴方はどうか分からない、変わっているかもしれないし…過去のままかも知れないけれど。


そうだなぁ、偶然会えたならお酒でも飲み交わしながら談笑したいものだね。
なんて、戯言を述べておく。
風邪には気をつけて、任務を頑張ってね。

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