1 リヴァイ

おやすみなさい、また明日。

 
こういう手合いの文は、本来ならば記念日なんかに書くものかもしれねぇが、二ヶ月目の記念日はこの間過ぎちまった。
それに加えて、お前がここに気付くかは分からねぇ。が、まぁいいだろう。
もし気付いたなら、冗長だが最後まで読んでいけ。

日頃、俺は自分の感情を余り話さねぇ。
お前はそれでもいいと言ったが、たまには思っていることを口にして欲しいとも言った。
それがお前の本心なんじゃねぇのかと思った。
お前が帰って来たら直接話してやってもいいが、それだと芸がねぇんじゃねぇかと。
……決して、他の奴らの惚気に当てられたとか、これを読んだお前の反応を見て悦に入りてぇだとか、そんな動機じゃねぇ。

エレン。
お前の素直な所が好きだ。
丁寧な言葉が好きだ。
頭に血が上ると、その言葉が崩れる所が好きだ。
バカみてぇにすぐに盛ってクソみてぇにしつこくなる所も、ふとした時に甘えたがる所も好きだ。
屈託ない所も、楽しそうに笑う所も好きだ。
だが、強いて言うなら言い間違いを直せ。そそっかしい所も嫌いじゃねぇが。

この60日と少しの間に何をしたか思い返してみたが、飯の話や他愛ねぇ話をして、あとは肌を重ねるばっかりだった。
おい、知ってたか。
日常っつーのは、他愛のない物が積み重なって出来上がる。
そのことを、お前と出会って理解した気になった。

不安になったら口にしろ。
昨日も言ったことだが、お前は聞き分けが良過ぎる。
今は巨人共の脅威に怯えなくてもいい世界だろう。
思い出したくねぇことは思い出さなくていい。
今の世界を享受しろ。お前が楽しいと思うことをしろ。あとちゃんと勉強しろ馬鹿野郎。


明日も明後日も、笑っていろ。
好きだ、エレン。
2 エレン・イェーガー
…こう言う所は不慣れなんだよな。いや、場所だけじゃなくて手紙を書くのもだけど。
こんな時間に目が覚めてリヴァイさんに会いに行こうかと思ったけど、疲れてるみたいだったし良いタイミングかなって…。
上手く纏められねぇけど、約束通りオレも手紙を書きます。

リヴァイさんと出逢って二ヶ月と半分くらい。言葉にするとまだそんなもんか、って感じです。
何だかもっと前から沢山話をしていたような…そんな気分。リヴァイさんとはそれくらい深い時間を過ごせているんだなって思ってます。

たまにうだうだ弱音吐いても優しく聞いてくれて、オレが望んでいた通りおや
すみやおはようを毎日言ってくれて、甘えたくなったら頭を撫でてくれて、ヤラシイ事にも付き合ってくれるリヴァイさん。
オレ、上手く言えないけど、本当に毎日が
楽しいです。

言いたい事があったらなんでも言えって貴方は言うけど、オレ、リヴァイさんと一緒に居れるだけで幸せなんです。
でも、まだまだ話したいこともしてみたいことも沢山あるし…それはリヴァイさんもですよね?
だから、オレの傍から絶対離れないで下さい。
リヴァイさん…結構すぐ不安になるでしょう?オレ、きっと貴方が思っている以上にリヴァイさんの事好きですからね!ちょっとやそっとじゃ離しませんよ。だからあまり気にしないで等身大で接してくれて構わないですからね。

三ヶ月の記念日から新しいことも始めようって話もしてるし、これからも貴方と色んな日々を過ごして行きたいです。
きっと楽しいですよ!だってオレ、リヴァイさんの事大好きですから!退屈させないって約束します。

それにずっと傍にいるって事も約束します。

なんか…言いたいこと多すぎて支離滅裂な感じになっちまった気がする…。でもオレの気持ちは伝えられたかな。あ、言い間違いと勉強は肝に銘じておきます…。

朝、リヴァイさんのおはようを待ってますね。
それじゃおやすみなさい、また明日。