1 ジャン・キルシュタイン

垂れた最期

オレは彼奴を苦しめた。あとどれだけの心身を尽くしたら、愛するひとを傷付けなかった。


角を削って柔らかく伝えてみた、忙しいお前が少しでも楽に帰ってこれるように。理性的に試行錯誤を重ね、お前を想い日々記した。健やかでありますように、と。

自分を出すのがこわくてこわくてしかたねえ。寂しがったら、嫌われちまう。もういいよってしたら、エレンいなくなっちまう。


ああ…だから…一生懸命、頑張ったんだけどな…

心から笑ってほしかったのに。なんだこれ…かなしくて、かなしくて、とまんねえ

そうだなオレが悪者だよ…ああ…もうそれでいいよ
愛するひとを悲しませてばっかだなオレは、いつも泣かせてんなこのグズ野郎。
こんな心臓…情けなくて忌々しいわ

もう二度と、愛されたいと願わない