1 エルヴィン・スミス

無題

君が口にする言葉に幾度も期待して、其の度に裏切られ失望する。
期待しなければ良いだけなんだろう。理解している癖に、其の言葉を耳にする度に期待を募らせてしまうんだ…愚かな男だと私を笑うだろうか、リヴァイ。
嘘ばかりを、守れもしない約束ばかりを口にする其の小さな唇を、二度と開かぬように縫い付けてしまいたい。
其の華奢な喉に手を掛け、声帯を壊してしまいたい。
リヴァイ、愛しているよ。
だが同時に憎んでもいる。

繰り返しの失望に、限界を覚えた。
憎しみが愛情を上回らない内にさよならの鳩を君に飛ばそう。
そしてもう二度と、君には会わない。