1 リヴァイ

無題

形在る思い出は全てこの手で消した。
かと言ってこれまで共に過ごした日々を忘れた訳じゃない。

勿論、お前のことも、だ。


伸ばした手はいつも空虚を掴むだけに終わる。
お前に届くことは永遠に叶わない。
涙を拭ってやることも、この声で許してやることも。


泣かせるのは、あれが最後であれば良い。