1 リヴァイ

優しさ

この気持ちを忘れるにはきっとお前と過ごした時間の半分は必要だろう。だが、漸く感情を言葉にして並べるまでに至れた。だから、ここに綴る。


本当は気付いていた。お前は無理をしていると。疲れさせていると。

だが、お前は否定した。

思えば出会った頃からそうだったよな。お前はいつも気丈に振舞って、後ろ向きな姿勢を絶対に見せなかった。だが、お前は疲れていたんだ。俺が疲れさせていた。俺は気付いていたのに何もしてやれなかった。安らぎと優しさをお前から貰えても、それを返す事が出来なかった。くだらない意地がいつも邪魔をして、舌に乗せた言葉はお前を試し、傷付ける。

仮面の下で泣いているお前の前に立ち抱きしめようと手を延ばすが、結局何も言えず腕を下ろして来た。その結末がこれだ。だが、これで良かったんだ。腕を伸ばすだけの野郎より、お前を抱き締めてやれる奴は必ずいる筈だ。

完璧じゃないお前は人間らしく、脆くて、溢れんばかりの愛しさで包み満たしてやりたい程に愛おしかった。

お前を愛していた。
お前の仮面も、仮面を外したお前も。
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3 リヴァイ
悪いが、否だ。
俺は普段もこの姿に変わりない。
人違いをさせたようで悪いな。