果たさない約束

俺のことを辛抱強く待っていてくれたにも関わらず最低なやり方で連絡を経ってしまった。

すまない。

お前の状況や過去を聞いて、そこまで気も使えなければ、多忙を極める任務と宿舎の転居でお前の優しい言葉が非常に重く感じてしまった。


無言を通せば諦めるだろうという考えは甘かったんだな。定期的に寄越す鳩に俺は足止めされ心穏やかにはいられない。

転居してしまった手前もし何か送ってくれたとしても届かねぇし、もちろん世話になった鳩も手放しちまった。

いくつも交わした約束を果たすことをせず雲隠れすることを心から詫びる。

この世界とも決別を決めて俺は別の道を進むことにする。
さよなら、だ…元気でな。