1 ジャン・キルシュタイン

…やっと、踏ん切りがついた。
自分でも厭きれちまうくらい、時間がかかったな。

お前と出逢って1年ちょっと経った。
結局他には目がいかなくて、お前だけ見てた。
でも…お前に向ける感情は多分、果てしなく依存と執着に近いもんだったんだと思う。
女々しさを必死に隠そうとしながら、その反面寂しくて誰かに甘やかされたくて堪らなかった。
でも自分の内側を他人に見せるのは嫌で、そんな時オレはお前に出逢ったんだ。

お前はオレの言葉を探すのが本当に上手いから、ここに言葉を残すことも躊躇った。
でもこれが最後だと思うから、許してくれるか。
そうしたら、お前と揃いの日記も手紙も全部燃やして、ちゃんと前に進むから。

なぁ、マルコ。…今まで本当にありがとな。