1 エレン・イェーガー

一日のさようなら。

やりとりを何度も読み返す。その度愛しく思ったり、哀しく思ったり、嫌いになれたり、尊いと感じたり。毎回泣くまいと思っても、毎回勝手に涙が出て来る。思えば沢山揉めた。沢山悩んだ。この世界でこんなにも抜き身の気持ちをぶつけたことはない。沢山気持ちを汲んでもらった。尊い言葉に救われたこともあった。思うようにいかないことも、期待を裏切られてひとりで傷ついたこともあった。我慢して言わなかったことだってあった。傷つけたことも。きっと、尊い言葉があったからこそ、耐えきれなくなったんだろう。変わっていくこと。傷つくこと。傷つけること。今度こそ、と宣言したことが、変わらないこと。オレは相変わらず何時でも寂しくて、宙ぶらりんで、ずっと自分を好きにはなれないけれど、変わらず大事にしていくから。オレを好きだと、離れたくないと、思ってくれた気持ちが本物ならば、どうか、移ろいやすいあの人も、自分を大切にしてくれますように。オレはこの世界でそれなりに息をしながら、生きています。