1 エレン・イェーガー

無題

アンタと生きたかった。アンタが居たから今のオレが在る。両の手に収まりきらねぇ程の幸せをくれたアンタに、オレは何も出来なかった。最後のたった一つの願いでさえ無下にした。馬鹿で無知なオレは漸くそこで気付けた。オレの存在はアンタを不幸にするってね。
出会った時に気付くべきだった。不器用で優しいアンタの隣は、オレには不相応だって。
分かってた、気付いてた。それでも居心地の良さから蓋をした。
そのツケは、全部全部アンタに行っちまった。
もっと早く出て行けば、出逢わなければ、きっと今でもアンタは、…。

こんな後悔も懺悔も、自己満足。
出逢いも何もかも忘れ去るのが最良なのに、な。