1 ペトラ・ラル

無題

私、馬鹿だよね。
手を伸ばしても届かない人を好きになるなんて…本当に馬鹿。

好きですって、言えばよかった。
その一言だけは言えなかったの。
どうしても言えなかった。

私のこの気持ちは…迷惑でしかないから。
悲しいけど殺さなきゃいけない。
苦しいけど消さなきゃいけない。

もう、嫌だよ。
どうして?
私は誰かを好きになっちゃいけないの?
これ以上泣きたくないよ。
これ以上絶望したくないよ。

貴方と一緒に歩いていきたかった。
貴方の隣を歩きたかった。
好きになってごめんなさい。

胸が痛い。
心が痛い。
悲しい。悲しいよ。
やっと好きになれた人だったのに。
やっと…出会えたと思ったのに。


貴方にまで、私は……。
2 ペトラ・ラル
あの時の言葉も
あの日の言葉も
きっと深い意味はなかった。
今までだって…私相手に、そんなことを言う人なんていなかったじゃない。

馬鹿みたい。
何を見ていたのかな。
自分の醜さも滑稽さも知ってたでしょ?
私を好きになってくれる人がいると思ったの?

馬鹿ね
現実を一瞬でも忘れた罰よ。


心が死んでしまえば楽なのにね