1 アニ・レオンハート

短い間柄だったのに

どうしてだろうね、1週間も続かなかったのに。
やり取りした数だって、決して多くはなかった。
なのに、こんなにも心を奪われた。
あんたの手紙を待つのはとても楽しくて、いつもわくわくしながら郵便受けを開ける時間を楽しみにしてたんだ。
恋する乙女のようだったよ。いや、本当に恋をしていたのかもね。
だから送られてきた白紙の手紙を見たとき、どうしてもそれを受け入れられなくて私の受け取り方が不味かったと思ってしまった。
今はただあんたに謝りたい。あんたには言ってなかったけど、実は私はここに来たのは本当に最近で、あんたがはじめての相手だった。
私にはじめて接してくれたのはあんた、はじめて白紙をくれたのもあんた。
そんなはじめてづくしの相手だったんだよ。
だからもしかしたら、と心躍らせていた。
だからあんたにはあやまりたいし、何よりも心からのお礼を言いたい。
あんたと出会えてよかった。短い間でも、あんたと言葉をかわせてよかった。
どうか、どこかで幸せでいて。