1 ミカサ・アッカーマン

…エレン。

あなたの声を聞かなくなって、随分…経った。
あなたに問い掛けたら、きっと声を聞けるのかもしれない。…けれど、それが怖い。

あなたの態度が変わったのは、きっとあのとき。私が、うまく応えられなかったとき。
気にしない、と言ったけれど…きっと、あなたは気まずかった。もっとちゃんと、大丈夫だと…不快なんかじゃないと、伝えられればよかったのだろうか。

エレン。
私は間違いなく、あなたを愛してた。…愛してる。

部屋の鍵は少しだけ、変えた。
もう、あなたの声も、聞こえない。

エレン。
どうか、…どうか、無理しないで。
エレンは頑張りすぎるから。少し、心配。

きっと幸せに、なって。