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2 エレン・イェーガー
きっとこれは、お前の事だよな。姿を変えてもすぐに分かった。
ここは今のお前の姿に合わせて敬語にするべきか悩んだけど、いくらPLが一人でも俺がこの二年…正式にはもっと短いが、好きだったのは他の誰でもないただ一人。だから、普段通りの口調で書き進めようと思う。

別れ際は必死にせっついちまってごめん。
お前の気持ちだって理解してると言いながら、俺は最後まで自分に体の良い言葉ばかり並べてた。
でも、言い方は悪かったかもしれないけど、ちゃんと全部本音だった。変わりたいと願った事も、変わる保証がどこにもないなら自分自身で作り上げる事を誓った事も。
散々復縁は出来ない、無理だと言われた後でも諦めきれずに気持ちを伝えて、最後にもう一度だけと思って送ったあの鳩を最後にいい加減区切りを付けようと思っていたのも本当だった。

…自業自得かもしれないけど、あんな終わり方になった事だけが悔やまれて仕方ない。
色々考えてないでさ、諦めの悪さなんかとっとと捨てて、もっと早く別れを受け止めていれば良かって思ってる。
別れの挨拶は直接会って言いたかったけど、俺の顔なんてもう見たくないかもしれないから、せめてここに残させてくれ。

「嘘つきでごめん。」
あの言葉はやっぱりそう云う意味だったのか?ずっと気になってた。聞きたくてももう俺にはこれを伝える術が無い。でも、一緒に居る、離れないって誓い合ったあの日の事に間違っても罪悪感なんて持たないでくれよ。
俺は間違いなく幸せだった、だけど俺もお前に少しでもそう云う気持ちを与えられていたか?
我慢させていた事は沢山あったかもしれないけど、お前がくれた数々の言葉だけは嘘じゃないって信じたい。
お前と過ごす時間はあまりにも濃密で、簡単に忘れる事なんて絶対に出来やしないけど…俺にとってはそもそも忘れる必要が無い事だ。いずれ薄れゆく記憶だとしても、どれも大切に鍵を掛けて誰にも触られないよう机の奥底にしまっておく。

もう全てが手遅れだけど、今はただ、友達に戻って前みたいに気ない日常会話が出来る日が来ると良いなって心の底から思ってる。叶わなくても、そう思う。

俺を愛してくれてありがとう。
最後の最後まで辛い嘘を付かせてごめんな。
色々した約束も守れなくなっちまって、ごめん。
恋人として過ごしたこの一年より以前にも色々あってお前には世話になってばかりだったが、俺も少しでもお前の力になって支える事が出来ていたなら良かったって思う。自己満足な面もあったかもしれないけど、俺に対していつでも真剣に向き合っていてくれたお前だからこそどんな小さな事だって良いから支えたい、力になりたいって常に思ってたんだ。
一度こうと決めたら頑なにそれを譲らない所や、天の邪鬼な所、人の揚げ足を取るのが天才的に上手い所、俺の前では格好いい人間で居たいと言っていたけどちゃんと弱い所や甘えを見せて来てくれていた事、好きな所を挙げ始めたらキリがねぇんだけど、長所も短所も全部ひっくるめて愛してた。

もう、ここを読んでいるかどうかすら分からないが…
任務、あんまり根詰め過ぎるなよ?休める時はしっかり休んで、体を労って欲しい。
働かねぇと食いぶちは失うが、体を壊してちゃ元も子もないからな。

それじゃ、どうか元気で。
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6 エレン・イェーガー
俺はあんな終わり方に納得がいかなかったから、この板を挟んででもお前と最後に言葉を交わす事が出来て良かったと思ってる。 お前が納得して打ち込んだ独白に今更返事を返すのもどうなのかっ て思ったけど、何度も何度も内容を往復して、どうしても口を噤ん では居られなかったから書き出す事を許して欲しい。

「別れたかった理由」。それをまた蒸し返すように聞いても誰も特をしない事は分かってる。でも最後の最後に気付いた。 本当ならお前の口から直接聞きたい事だ。俺は多分、もうお前に何を言われても逃げずにきっちり受け止める事が出来る。都合の悪い事から目を背けて、見ないフリをして、今まではそうやって自分を守って来たし、周りにも守られてばかりだった。 そういった事も含めて、ある種お前と対等な関係とは言えなかったかもしれない。

大体呪いなんて大袈裟なんだよ…人の気持ちなんて雲より曖昧で手に掴めないモンをどうにかしようって方が難しいだろ。この先、お 前は一生その業を背負っていく気か?覚悟を決めた所で言っちゃ悪いけど、それってすげぇ馬鹿馬鹿しいぞ。……頼むからそんな物に捕らわれてこの2年間を「無駄」にさせたとは思わないでくれ。

正直、最後の言葉は建前であって欲しいと願っていた俺も居た。お前は俺にも自身にも言い聞かせて、この関係を何とか断ち切ろうって思いに必死になって、…俺にはそれが酷く痛ましく見えた。あそこまで言わせちまって申し訳ない、じゃなきゃ今頃お前は自責の念に苦しまずに済んでいたのかもしれないのにな。

今回の事で、俺は自分自身の生き方に向き合う為の良い転機を与えてもらったと思ってる。お前が言ってくれた言葉、すげぇ嬉しいよ。ただやっぱり、俺はもうガキじゃない。何でも馬鹿正直に表現して良い時期はとっくの昔に過ぎてんだ。まずはそこを少しずつ見直していけたら良いと思ってる。今までは0か100かの極論でお前を含め周囲を振り回してばかり居たから、これからは良い意味の50を目指して身の振り方ってモンを考える。 それと、俺が好きになった奴を卑下すんのは例えそれがお前自身であってもやめて欲しい。
俺からしてもお前の方がたまに眩しく見える事があった。昔みたいにお釈迦様なんて大層な事はもう言わねぇけど俺には無いモンを沢山持ってて、それが例え良い面でも悪い面でも、俺にはどうでも良い事だった。とにかく強く惹き寄せられ た。あの一件が無くたって、どこかの茶室で出逢っていればきっと俺はお前に好意を抱いていたと思う。

「嘘はない」なら、それがどれに対する気持ちそう言って欲しい。 お前はいつも肝心な所を隠したがるから、また都合の良い解釈に思考が持っていかれそうになっちまうよ。 ただ、俺はお前が同情の類いでああいった言葉を吐ける人間とは思えねぇから恐らく真実なんだろうと半分は信じてる。けど結局はそれも俺が今までお前と一緒に過ごしてきた経験則に基づいて思ってる事に過ぎないし、本当の所は分からない。けどどうしても言いたくない、言えない事に無理を挟むつもりもない。お前の気持ちを大事にしたいからな。

所詮は文字で繋がれた世界、確かにそうかもしれない。けど俺はお前の事、別の意味で良い友人だと思ってた。2年間数えきれない程の言葉を交わし続けて、ずっと親しくしていた友人をある日突然一 人失ってしまったような、…喪失感と似た気持ちにもなってる。 恋人としての縁は途切れても、友達として色んな話をしたい。こん な事になっても、ある日お前から見ろこの写真って何気ない内容の鳩が飛んでくるのをほんの僅かでも期待しちまってる。空腹時に肉の写真を送ってきた時はコノヤロウ(ぎりり)って思ったけどな、それも含めて鶉や、任務や、小説の話…お前と話しているとネタが尽きなくて、とにかく楽しかったんだ。 そんな感じでまた、笑って過ごせると良いなって思った。お前の気持ちを考えたらそんな事も思うに相応しくないって分かってるのに、ごめん。

そっちの桜はもう満開か?写真…は、もう無理か。見たかった。 こっちはもう完全に散って、新しい緑芽が次々と出てる。そして、 もうすぐ先の長雨を越えたら俺達が出逢ったあの暑い夏がやって来 る。今年も例年に増して暑くなると聞いてるからな…お互い涼しい 内を満喫しようぜ。

兄ちゃんは兄ちゃんただ一人、代わりは居ない、とだけ。
7 エレン・イェーガー
…残しておいて欲しかった、けど。
何で消しちまったんだって考えた時に、もうあの言葉は必要ないって思ったのかな。
俺にはそれがまだ分からない。もう少ししたら、ちゃんと気付けるんだろうか。
ただまぁ…元気にやってそうで良かったよ。いや、あれから数日しか経ってねぇけどさ。