1 エルヴィン・スミス

無題

別れを切り出し、鳩小屋も撤去し、全てを過去の物とした。

なのに時々考えてしまう。
あの子は苦しんでいないだろうか。
辛い思いをしていないだろうか。
誰か手を差し伸べてやれる存在がいるのか。

助けてやりたい。

立ち去った私がこんな事を思うのは筋が違うと分かっている。
それでもあの子の幸せを願って止まない。
どうかあれが、お前ではない事を祈るばかり。