1 リヴァイ

無題

お前はまだこの世界のどこかに居るのか…?

月並みだが失ってから気付く大切さってのを今更になって噛み締めている。ああ…自分勝手だって分かってる。俺はお前を突き放した。別れを切り出したのも…いや、そう仕向けたのも俺だ。なのに何故だろうな…お前が堪らなく恋しい。

夜が弱いお前が好きだった。おやすみが言えず寝落ちしてしまうお前は次の日の朝になると申し訳なさそうな顔をしていて。俺を喜ばせようとサプライズを仕込んだり。俺との時間を作ろうと一生懸命で。俺が卑屈になると叱ってくれた。

全部全部、俺の為だった。ガキでも分かるくらい単純な優しさなのに、俺は馬鹿で、気付かなかった。

どうして「おやすみ」が言えないんだ。
どうしてそんな手の込んだ事には時間を費やせるのに長く側にいてくれないんだ。
どうして早く帰って来てくれないんだ。
好きな奴でも出来たのか。
どうせ俺なんて。

俺はそんな事ばかり言ってた。何度も否定してくれたお前を、俺の気持ちなんて分からないと突き放して。お前は縋ってくれたのに俺はその場凌ぎだろと罵った。

憎んでいるか?憎んで当然だ。
こんなクソ野郎と別れて正解だ。俺は誰にも愛される資格はない。


お前が恋しい。
お前を失う事がこんな地獄だとは思わなかった。

エレン、本当に済まなかった。
お前にもう一度会えたら。
2 リヴァイ
やはりあの時鳩小屋はぶち壊して正解だった。
お前からまた手紙が届くは筈なんて無いのにな…何を期待していたんだ俺は。
俺はお前を突き放した…これは紛れもねえ事実だ。
なあ、エレン…どうすりゃいい。

お前の存在が大き過ぎて俺は前に進めねえよ。
帰ってきてくれ…なんて…虫がいいよな…。
3 エレン・イェーガー
貴方の捜しているオレかは分かりませんけど、貴方の投げ掛ける鍵に幾つも思い至る節があったので足跡を残させて頂きました。
一応、オレからも鍵を置いておきます。

・兵長から初めて頂いた贈り物は指輪。
・約1年間に及ぶ交際の末の離別。


此の鍵に貴方が思い至る節が無いのなら、貴方の捜しているオレでは無いのだと思います。
4 リヴァイ
鍵の提示までして貰って申し訳ねえが…その鍵には見覚えが無い。済まないな。
5 エレン・イェーガー
随分前の記事に反応失礼します。
もう兵長は此処をご覧になっていないかもしれませんが、気になったので。

もし可能ならもう少し鍵を頂けませんか。宜しくお願いします。