1 エルヴィン・スミス

無題

返事が来ると嬉しくて食い気味に話したくなるのを堪える。
どうせ長く続かない縁だと言い聞かせる。
今だけ甘えている。
依存体質を改めなければ。
2 エルヴィン・スミス
返事はいつか途絶える。
また一人に戻る。
呼びかけに応える人がいない事に慣れなければ。
誰も隣に居ない…それが本来の私の姿だ。
3 エルヴィン・スミス
言葉を吐き出すごとに胸が締め付けられる。
愛しい愛しいと言えたならどんなに楽か…、これが本当に愛ならどんなに救われたか…。
偽りの時間に…惑わされない様にと鍵をかける。
……お前に手紙を書くのが辛い…、だがこれくらいで丁度いい筈だ…、引っ切り無しに届く手紙など…迷惑でしかないだろう。
お前は優しいから嬉しいと言ってくれるかもしれない…でも、それは真実ではない。
私からの重過ぎる気持ちなんていらない。
4 エルヴィン・スミス
本当は…お前ともっと話したい…お前と…ずっと…。
決して言葉にしてはいけない事だ…。
深呼吸しなくては…。
深く深く沈めよう…。
5 削除済
6 エルヴィン・スミス
リヴァイ、安心していい、お前の相手ではないよ。
グダグダと紛らわしい言葉を吐き出していて申し訳ない。
お前の相手は何も悲しんだり嘆いたりしていない筈だ。
何も恐れず信じて絆を深めていけばいい。お前が良い夜を過ごせるように祈っている。
7 リヴァイ
ありがとう。いつかお前にも平穏が訪れることを祈る。

汚して悪かった
8 エルヴィン・スミス
一夜明けて思うのは…、気に掛けてもらえる私と同じ姿のものの事。
その相手は幸せだな…。

私がここで吐き出している事などきっと私の相手は気づかないのだから。
気づかれても困る。

つまらない相手だと飽きられても、不用意な発言で不快にさせても、仕方のない事だ。

こんな姿に…気づいてくれるな…。
気づかぬまま…約束の日には何のためらいもなく私を切り捨ててくれ。
9 エルヴィン・スミス
引き留めたところで…今まで碌なことはなかった。
期限を延ばしても悪い事しか起きない。
限られた時間の中だから愛されている。
だらだらと話しても…お前から本当の…心からの言葉を得る事は出来ないだろう…。
私も…お前を心から求められるとは限らない…。
全てが偽りなのだから…。