1 リヴァイ

無題

恋人とよく似た顔したお前を抱いた。

一夜の過ち。何度も何度も拒んだ結果。衝動に負けてお前を抱いてしまったのは、きっと単なる性欲からだ。俺も、お前も、代用品。

お前には俺とよく似た顔した恋人が。
俺にはお前とよく似た顔した恋人が。

恋人さえ抱いた事がなかった。大切すぎて触れられなかった。だから俺にはお前の囁きが悪魔のように聴こえる。誘われるがままに。そして、あいつはきっと俺を赦しはしねえだろう。

俺は、きっとテメエに相応しくない。全身を駆け巡る背徳心。どれも嘘じゃなかった。きっと、この先ずっと忘れやしねえ。テメエ等と重ねた日々の数々。仲間の助言も無視した恋路。

何なんだろうな。こんな茶番。