1 リヴァイ

どうでも良い。

...っていうのは俺が一番好きな言葉だ。人との距離感を測る時の確かな物差しであり水準器でもあり...愛だの恋だのと言ったまやかしの言葉よりも遥かに頼り甲斐が有る。

どんな時もアイツは俺の傍に居てくれる、無論信頼に足る仲間達もな。奴等の人の良さを知れば知る程悪い水からは自然と足が遠退いてしまうのはごく自然な流れだと思う。お前は俺の大事な思い出では有る...だがしかし単なる過去の出来にしか過ぎ無い。お前の薄っぺらな言葉やパフォーマンスを信じた俺が悪い...そもそもお前も俺も畑が違い過ぎるんだ。だからお前の生き様は否定しない、俺は光の方を目指して歩みたい、立ち止まる事無く振り返る事無く全てを投げ出したくないただそれだけだ。

俺はお前を恨んでなどいない、ただ悪かったなと。寂しいなんてつまらん感傷は今此処で捨てて行く。あいつらの前ではいつだって凛として居たいんだ。

思い出の影を踏んずけたつもりでいた、だが俺は一人で間抜けなステップを踏んで踊り狂っていただけだったようだな。俺が踏み付けたのは俺自身の影...ただそれだけの話だ...我ながらどうかしている。...ああ腕が鈍る前に手放そう。