1 リヴァイ

無題

ここに向かって呟くのも二度目…三度目か。
前に呟いた時は題を付けてたみてえでバレたらしいからな、今度は無難に無題にしておく。なんで見つけられたんだろうなあ、あれ。
手帳を持ってからは、ここにはもう呟きにくるつもりはなかったんだが…お前との手帳に泣き言ばかり残したくなかったんだ。毎日贈ると言ったのはあとひとつで終わりだぞ、早く顔を出せ愚図。デートするっつっただろう、例の日は俺で予定がいっぱいだと言っただろう?
それだけが希望で、毎日花を挟んでお前を…。

待ちたい
待てない
待たない

どれを選んだら後悔しねえんだろうな。
日付を確認したらまだ10日程度だった。だが…同じ部屋で、同じベッドで寝てたとしても10日も見失ったら、俺の中に不安が溜まっていた。戻らない鳩に苛々して何羽も飛ばして、…あいつらはお前のところに着いたか?着いたなら餌をやっておいてくれ、返事は持たせなくてもいい…お前が世話を見てくれるなら、ああ…お前はからあげにして食っちまうな?そっか、食われたなら帰って来ないな…妙に納得した。

お前に会いたい。あと二日だけ、待たせてくれ。