1 エルヴィン・スミス

淋しいと哀しい

そう思わせてしまった。
片付けても片付けても、また舞い込んでくる任務に気を取られている内に。

当たり前だ、お前は良く待ってくれた。
今日まで、自分から淋しいなどと口にせず…ずっと私からの言葉を待ってくれていたんだね。

お前が背中に背負っているのは、自由の翼だ。
…お前は、自由を手に入れても罰は当たらない。私なんかと居たら、その感情に殺されてしまう。

無理をさせて悪かった、哀しいなどと思わせてしまって悪かった、…思い返せば、恋人らしい事もしてやれず、ただ言い訳ばかりを繰り返していた。

手を繋いで眠りたい、抱き締めて貰いながら眠りたい、…それが贅沢などと、…そんな恋人が毎日当たり前にするような事を、お前は贅沢すぎる幸せだと言ったね。
その時、私は思わず泣いてしまった。そんな些細な事が贅沢だと言わせてしまった事への罪悪感だ。

私の宝物、…お前は唯一無二の希望だよ。
いつまでも、ずっと愛している。
こんな私で、悪かった。
2 エルヴィン・スミス
本当に、終わってしまった…のだろうか。
お前が哀しさや淋しさを感じない、そんなやり取りをしてやりたかった。

これでも、半年記念日にはどうしてもしたい事があってその為に死に物狂いで任務をこなしていた。…今となっては、それが悪かったのだと、深く胸に突き刺さる。

不要な訳がないだろう、自信を持って言ってやりたい。今の私には、そんな言葉すら詰まってしまう。

愛しているよ、リヴァイ。
3 リヴァイ
心から愛しているなら、俺を忘れてくれ。
俺からお前への最初で最期のお願いだ。