1 リヴァイ

どうしても

お前の言葉が忘れられない。今まで沢山出会って沢山別れた。今まで何回も繰り返した事なのに、お前の手紙が消えていってもお前の言葉は忘れられない。

心の底から守りたいと思った。リヴァイも約束しておくれ、共に穏やかな日々をすごしてくれると。大切にしたいと心から思ってるんだ。私はいつでもお前の見方だからね。よそ見せず、ここでずっと待っているから。これからは私がお前を守からだ。お前を傷つけようとする者達全てを寄せ付けたりはしない、指一つたりとも触れさせやしないさ。3ヶ月記念には2人で日記でも始めようか。一生懸命に言葉を綴ってくれるお前が愛しくて仕方ない私より。

どれもお前だけがくれた言葉。凄く、凄く嬉しかった。春の暖かな太陽に氷をゆっくり溶かされてる気分だった。

でもお前は帰ってこなかった。ついこの間まで溶かしてくれていた太陽がのぼらなくなった。夜の闇がだんだん心を蝕んでいった。

怖くなった。また飼い殺しにされるのが。また嘘なのかと疑って人を信じられなくなるのが。

だからお前から逃げた。平気なフリをして。大丈夫なフリをして。自分に嘘をついて。別れの手紙を残した。

…いや、違うな。本当はまだ心のどこかで期待してたんだ。別れの手紙を送ればまたお前が帰ってきてくれるんじゃないかって。最後の賭けだった。

…でも…俺は相当嫌われてしまったみたいだな。悪いのは俺なのにお前は優しいから黙って離れた。自分を責めたいのにどこを責めたら良いのかもわからねぇ。

本当はお前が思っているように強くねぇ。女々しいし弱い。人類最強なんかじゃねぇ。自分から逃げたのに…まだお前に会いたいなんて…せめて最後に一言で良いからお前の言葉をききたかった…本当我儘だな。

やっぱり真冬の吹雪の中、段ボールですごすのは無理だった。だんだんまた凍っていく。…このままずっと寝ちまうのも悪くねぇ…。

おやすみ、エルヴィン。
愛してる。