1 エレン・イェーガー

無題

…所詮は、仮初めだよな。
オレ達には帰るべき所が有って、それは此所じゃない。

お前の腕の中が気持ち良かった。触れられた所も、優しい声も何もかも。
だけど、…ひっそり抜け出すのはもう終わりにしよう。これ以上お前に傾倒するのは怖えし、留まる勇気がオレには無かった。

…ごめん、ごめんな。
お前の事、すっげえ好きだった。

代理か否かは伏せとく。
2 ベルトルト・フーバー
僕もだ。…僕も、君が好きだった。
一番伝えたかったのに一度も伝えられなかった言葉、…いいや、伝えてはいけない言葉だけど今なら、もう。

君と二人、布団の中で寄り添って眠りたかった。手を繋ぎたかった。傍にいて欲しかった。
彼が待つ温かい場所より、君がいる寒くて暗いあの場所へ帰りたい。……ごめん。…ごめん、…ごめんね、……エレン。

彼と幸せになってくれ。どうか…お願いだ。

もし人違いだったらそのときは直ぐに破るから言ってほしい。
3 エレン・イェーガー
…お前には驚かされてばっかりだな、ベルトルト。
お前の声も届いたし……何より一番聞いたら駄目な言葉も届いちまった。だからって訳でもねえけど…今夜、お前の痕跡を辿って一度だけ会いに行く。勿論突き返すのも然り、何も答えないのも然り、お前に何かを求める為に行くんじゃねえから構えないでくれよ。…ただ、さ。最後にちゃんと、お前と話したいんだ。

とにかく、反応ありがとな。