1 エレン・イェーガー

俺の本音

びっくりした。何がって、俺がこんなところに書き込むと思わなかったんだ。こんなに冷めきった俺が、こんな場所で悲しみを覚えて、ましてや綴るわけないってな。お前は、見つけてくれるのかな?見つけてほしいな、なんて。

なんかさ、お前と出会ってから、言い様の無い不安があったんだ。なんでなのかわからなかった。いや、わかろうとしてなかった。なのに、お前と話してたら気づいちゃったんだ。
今回の経験で、『永遠の愛』なんて言葉を信じてた純真無垢な俺は消えた。永遠なんてあるわけない。だから、「ずっと一緒にいたい」「ずっと離れるな」そんな事を言うお前に頷きながら、心の底では笑ってたんだよ、きっと。…な?俺って良い奴でも無いし、優しくも無い。あんなこと言ったくせに、信じてないのは俺の方なんだよ。
…どうせみんな、離れてく。友情だろうが愛情だろうが消えていく。だからお前を信じられない。

ーーー…って、事だけじゃ、無いんだ。今回の経験で、一番、恐くなったのは、俺自身…なんだ。俺は、俺が恐くて堪らない。恐い。恐い。あんだけ必死に合わせようとして努力してたくせに、耐えきれなくなって、箍が外れたように急速に冷めていった俺の気持ちが恐いんだ。今までの人生で、こんな俺は見たことがない。それがなんで現れたのかわからない。俺はいつからこんなに自己中心的な人間だったんだ?自分の為にあれだけ縋りついてた『永遠』をあっさり手離しやがった。
俺は、お前のこともいつか手離そうとするのか?それとも、お前が先に離れてくのか?なあ、永遠なんてあるのかよ。ずっと一緒になんて叶いっこない。そうだろ?こんな冷えきった俺の事を知ったら、お前は、……どう思うんだ?
ずっと一緒になんて無理だよ、ジャン。俺達出会ってから二週間すら経ってない。そんな俺にそんな言葉使って、どーせ薄っぺらいもんなんだろ?ほんとは本気じゃねーんだろ。惚れそうなんて、そんな訳あるかよ。俺の本音を知らないからそんなこと言えるんだ。
…案外傷付きやすいお前は、この言葉を見たら傷付くのかな。……ごめん。


なあ、なんでこんな事書いてるんだと思う?


……きっと、疑いながらもお前に期待してるんだよ。お前が、あんなこと言うから、馬鹿じゃねえのって鼻で笑いながら、期待もしてるんだ。嬉しいんだ。
離れたくない、離れたくないよ、ジャン。ふらふらしてる俺の気持ちを掴まえてくれ。なあ、俺達はいつまで一緒にいられるんだ?冷めきった、俺なんて、どっかいっちゃえよ…。
…大好き。