1 リヴァイ

あんなに愛しくて

大事に、してた。ハズだ、俺なりに。


これだから春は嫌いなんだ。

「環境が変わってお前を待たせるから終わりにしよう」

お前は優しいつもりか?俺を傷つけないように、なんて考えながらこの手紙を寄越したのか。

待つくらいなんだ。逢えなくなっちまうほうが辛いに決まってんだろうが。
いっそ忙しくてお前なんかに構ってらんねぇ、くらい言われた方がマシってもんだ。

「忙しくても構わん、待ってる」

なんて、俺らしくもなく縋れば良かったんだろうか。

…本当はそうしたかった、俺だって。


それでもそうしなかったのは俺の意地だ。

わざとそっけなく、了解、の返事しかしなかったのは優しいお前の罪悪感につけ込んだ結果。
労りの短文だけはかろうじて添えた、が。

…頼むから、願わくば、この世界では俺との時間が最後の幸せであるようにと。
これは、嫉妬だ。

お前の幸せを願うにはまだ、時間が足りんようだ……