唯の男(R20)

俺がいかに巨人を狩るのが上手かろうと、兵士長という役職でこの身を鎧おうと、一皮剥けば所詮は唯の男。人肌恋しさに疼く身を持て余し、夜の闇を疎ましく思う事だってある。
左胸に空いた虚を無理に埋めようとは思わんが、…そうだな、声が聴きたい。過去も未来も現在も、何も目に映らねえよう、今夜だけ。お前の声で、その手で、俺の目を塞いでくれ。
今お前の目の前に居るのは、人類最強と持て囃される調査兵団の兵士長なんかじゃねえ。てめえの欲望と快楽に忠実な、粗野で下卑た唯の男だ。

期日は本日、若しくは切りの良い所まで。
関わりのある野郎なら誰でも構わん、お前の演じやすい姿で来い。俺の他に話してみたい奴が居るなら、先ずは言ってみる事だ。
気が向いたら俺の部屋に来い。鍵は開けておく。連絡手段は仮の物、文字数は情景が判る程度の短文で良い。適当に綴って連絡しろ。

今夜、お前の目の前でだけ、…唯の男で居させてくれ。
一度締め切らせて貰う。
出迎えてやれなかった者には詫びを。皆の閲覧に感謝する。