後ろの正面に立つ、

自我を失ったお前へ、鍵を残す。


ジリジリと迫る恐怖心
捧げた筈の心臓とは
腐れ縁の小判鮫を飼っている俺
果実酒の約束


以上だ。

逃げたいのならば俺は追わん。だがお前が逃走を望まねぇなら、此処へ答えが連なるんだろうな。
…それを待っている。

これは…ああ…、間違いなく私の事、だろうな…俺の、事だ。
君が俺を待っていると言うのなら、…幾つか鍵を挙げておこう。…リヴァイ。
君が憑く人間を、間違える事のないように。


昼日中に訪れた、別れ。
私にだけ見えるお前の姿。
……狂人。


…これだけで十分、だろう？
何故こんな事になったのか……私はもう…自分が正常なのか、っ…異常なのか…分からない。っ…ふ、ははっ…分からない、んだよ…っリヴァイ…。
目に見えるものが本当に……お前が其処に、居るのかも…ね？

逃げるつもりは、ない。責任は取らなくては…そうだろう？だからお前は―…、
まともな振りは…もう、疲れた。私を…俺を、連れて逝ってくれるんだろう…？

私とした事が…肝心な事を、忘れていた。やはり…疲れているんだろうか…。
上の記事に私の連絡先を残しておいた。…ひょっとして、君も…そうか？

……もし良ければ、使ってくれ。
使わないのも…君の自由だ。私はどちらでも、構わないからね。

それと、君に会える日を挙げておいた方が…いいか。ああ、いいな…。
私は…そう、だな。平日に非番になる事が多い。次はいつになるか分からないが…。
翌日が休みの方が、…お互いに都合がいいだろうね。…また……、

何度も…すまない。ふふ…ゆっくり眠ってくれ、リヴァイ。

……俺は、お前を待ってた。お前が俺に連れられる日を。
そう言えばお前と俺を繋ぐ道を示すのを忘れていた程に、か…

これを異常と言うならば、死して尚もお前を縛る俺は更に異常者なんだろう。

…エルヴィン、……エルヴィン。俺がお前を呼ぶ声は未だ聞こえてるか？
答えたという事は、逃がさなくても良いって事だろ…？狂い俺以外が見えなくなったお前を、俺は共に連れて逝く。


…お前の元へ声を飛ばした。
届いているなら……その返事としてこの手を取ってくれ。
……俺にはもう心臓も身体すらもねぇ…が、この心だけはお前に捧げよう。

鳩が不慮の事故に遭ったと聞いた。
お前への道標を今一度ここに。

擦れ違い防止を、した方が…いいか。
鳩を送ったよ。…もし途中で力尽きたなら、また一人にしてしまうな…。
此処に、記してくれると…助かる。

…リヴァイ。君からの声が、聞こえない。
もう此処には居ないのか？それとも私に見えないだけか？私を呼んでくれ、リヴァイ。
…これが私の答えだよ。

エルヴィン、…エルヴィン。
……お前が居ねぇから、連日俺は力尽きちまった。早くお前の生気を俺に与えろ…

…鳩は直通のもので、お前の元へと今しがた向かわせた。届いていねぇなら再度ここへ道しるべを残せ。

リヴァイ…お前が消えない様、直ぐに生気を与えよう。
その為にも、君に鳩を返した。もし届いていなければ…此処に一言残してくれ。
良かった…お前が、消えていなくて。本当に、良かった…。

リヴァイ？私の、リヴァイ。
お前へ声が届かない。
…何か、あったのか？
リヴァイ、姿を見せて欲しい。
どうか…俺の前に。再び繋がれる事を願っている。