短期募集

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1 マ/キ/マ(c/s/m)
開いて
開いてくれてありがとう。時間を無駄にするのはよろしくないよね、最初に私の目的を話そうか。私は長期的な関係を望んでいます。この場所を借りているのは多くの子達と同じ理由だよ。一旦は区切った期間を設けることで私と君が心地よく過ごせるかを確認したいし、まずは気軽に声をかけてほしいんだ。君と私が一生繋がる事のできる運命だとしても、出会わなければその運命は始まってくれないからね。

私が君に求める事はそんなに多くないつもりだよ。心身共にある程度の健康が保てている事。一の位を四捨五入して三十の齢である同性愛者である事。関東地方に住んでいる事。帯が使える事。この四つです。現状、私に特定の相手はいないけど君については問いません。敢えて私の文章を読んでいて、あまつさえお手紙をくれるなら何かしら思う所があるんだろうからね。ただし、不貞の片棒を担ぐつもりはないから君に大事にすべき相手がいるなら知らせて。
求める事として挙げた項目はそのまま私の自己紹介です。後は……どんな事を知って貰おうか。私は女の子と人生を共にしたいんだ。死ぬまで一緒にね。婚姻関係を結んだ男女であっても三組に一組は袂を分かつよ。たかだかカップル程度なら言わずもがな。それでも触れたい場所ができてしまうなら仕方ない、私は私の最善を尽くすつもり。一方で、友人なら恋慕の情こそ無くともお互いを見守って過ごせる。ずっと。友人だから話せる事が私にはたくさんあるよ。恋人とは人生を重ねる必要があるけど、友人は違う。私とは交わらない人生をずっと語り続けてほしい。私が見る事のない景色の話をして。勿論、逆も然りだよ。

私にとって、知り続けたい気持ちこそが愛なんだ。友愛でも、恋愛でも。自分の人生に対して自ら責任を持つ気概のある人が好きだよ。色んな話をしよう。話しても話さなくても何も変わらない、そんな話を沢山ね。何もないのに気持ちが沈んだ夜の過ごし方、見聞きした場所や気になる物事。君が今日口に入れたもの。好きなおやつ。取るに足りない事ほど惹かれる。そしてお互いの気が向いた時には、隣り合って君の好きな飲み物を一緒に飲もうか。

最後に姿の話を。私の気分で私が話しているけど、どんなかたちを取るかにはそこまで拘りがないんだ。だから君も同じ箱の中なら好きなかたちをとって私にも指定して。ところで、ベッドでの立ち位置をお知らせする文化っていつから出来たんだろうね。昔、シーツの上で困ってしまった二人がたくさん居たのかな。私は君の右に位置する事が多いから覚えておいて。

電/鋸/男→デ/ン/ジ、早/川、姫/野、マ/キ/マ

これでおしまい。区切る期間は五日にしようか、好きな事を好きに書いたお手紙を私のデスクに置いておいてくれるかな。迷ったら、君の好きな飲み物の話を。文量を私に合わせる必要はないよ。最初に伝えたとおり、気軽に声をかけてほしいんだ。……実は、私も普段は短文で言葉を交わす事を好む性質なんだよ。ゆっくり待ってる。

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