1 前田慶次(戦国BSR)

独眼竜。

言葉を最後に交わしたのはいつだったか。そんな事すら忘れちまう位、昔むかしの話。

だけど、さ。
やっぱり忘れられないから探すよ…アンタの事。奥州筆頭、伊達政宗。
可能性はこの空に散らばる星の中からたった一つを見つけるような、それぐらいの確立しか無いのも承知の上だ。
その万にひとつの偶然を願うだけならバチは当たらないだろ?

始まりはBSR専門のナリ茶、旅の途中で立ち寄った奥州の城下町でアンタと出会った。
2度目も同じ茶室で。どこぞの遊郭の地下牢に閉じ込められてた所を、政宗に助けられた。

一応、政宗が右、俺が左

後、覚えている事と言ったら…政宗が夢吉に嫉妬してたとか、現代パロで政宗が学生、俺が保健室の実習生だったりとか…風邪引いてぶっ倒れた時に看病して貰ったとか、断片的な物が殆どだけどさ。
俺と一緒に過ごした政宗なら…わかってくれる筈だ。
俺が忙しくなっちまって、段々連絡が取れなくなって…最後は多分自然消滅的な物になってた。今はあの手を離した事が身を切られる程に悔やまれるんだ。

もしまだこの世界に居るなら。声が届くなら。…許されるなら。
また会いたい、政宗。