最初で最後のヒト。

私とアナタの間に『繋がり』が存在しなくなって、もう三年?四年?
──…そんなの、分かんないのが正直なトコロよ。だって離別を認めたくなくて、数えたりしなかったから。思い出に触れるのが怖くて、籠に閉じ込めた鳩を顧みたりしなかったから。

……それなのに、私は未だにアナタを捜さずには居られない。声の限り名呼んで、ずっとずっと捜し続けてるわ。

アナタはみっともなくさ迷う私に気付いてくれてるのかしら。


▼鍵
・記念日は19日
・赤い薔薇
・初めての贈り物はシュシュ
・銀杏の木の写真


ねえ、サイ。

自分でも驚いてるけど…あの日交わした誓い、まだ守ってるのよ、私。
色々渡り歩いたけど、結局アナタ以上の人には会えなくて…アナタが「最後」のままここまで来ちゃったわ。

だからね、もう出来ない恋は諦めて去ろうって決めたワケ。これはまァ、最後の悪足掻きってヤツ?
立つ鳥跡を濁さずって言うけど、敢えて私は逆をいくワケよ。今、力の限りサイを求めて叫んでも多分届かないだろうけど、いつの日か…その残響は届くかもしれないでしょ?


そして届いた時のために、
ここに私への通ずる道を残すわ。


再会を願って。