BONHEURと彫られた銀のプレート

最後に逢ってから何年なのかすら数えられないほど昔の縁だけれども。

未練がましくて、その上今更なのも百も承知で。
それでも、11月の俺の誕生日に、シルバープレートのネックレスを贈ってくれた人を探している。
俺は東からの流れ者の根なし草で、お前は王国の騎士だった。
最初は敵同士で、お前は親友の為に、俺を殺そうとしていたっけか。

…色々と、書き連ねたい事があったのだが、実際に筆をとってみると…何日たっても書き上がりそうにない。
お前と居たあの頃は、良くも悪くも、一番思い悩んだし、一番泣かされた気もする。
優しい思い出ばかりではないけれど、もしもう一度逢えたら、伝えたい事がある。

この国の文字も、多少は上手くなったろ?

鍵を、一応置いておく。
光、闇、転属、騎士。