異国の王女、アイリーンへ宛てる

異国の王女、アイリーンへ宛てる
俺の名前とあのタイトルで開いた…ってことはお前、アイリーンか?
鍵を見てピンときたなら俺の探してる奴に間違いないだろうからまずは確認してくれ。

【鍵】
・俺の自室に突然現れたお前
・国や文化の話をして俺がお前の先生代わり
・再会の約束をしたが俺は現れなかった

もう何年も前になるし断片的な鍵になっちまうんだが…ちょっとした賭けだ。
まず、お前に謝らなきゃならねーな…約束のあの日、あの頃は俺の国務がバタついちまってすっぽかしちまった。…悪ィ。
あれから、あの場所でお前が俺を探してる記事も見た。
ゆっくり話す時間もなけりゃあお前に会わす顔もねー…っつー馬鹿な俺は結局お前に声もかけずにこの様だ。
お前と過ごした時間は短かったけどよ、なんつーか…楽しかった。
勝手なコトはわかってる。別に、またやりとりを続けてほしいだの、許してほしいだのああだこうだ抜かすつもりもねーよ。

お前が今元気でやってるなら、それを確認出来んならそれでいい。
馬鹿野郎、つって一言怒鳴ってくれりゃあいい。

小鳥のように格好良い俺様からの最後の頼みだぜ。
アイリーン、お前がこの場所をいつか見る日が来たなら、幸せそうなその面を見せてくれよ。