永遠の夜、森の館の主様へ

気が付けば、もう秋が訪れ、そればかりか早い所では雪が舞い冬の足音すら感じられる季節となりましたが……お元気でしょうか。

最後に言葉を交わしてから、もう1年近く経つでしょうか…。交わしていた文箱も壊れてしまい、手紙の一部も同時に失われてしまいましたが、ときおりふと、貴方のことを思い出してしまい、こうして再びペンを取らせていただきました。


鍵は
・永遠の夜と呼ばれる森の中
・私は元修道女、貴方は半人半魔の屋敷の主
・薔薇の庭園と聖母が見守る聖堂
・赤い満月の夜、招かれざる客

これだけの時が過ぎても、また貴方にお会いしたいと思う、私の弱さをどうかお許しください。

優しくて不器用な貴方が、どうかお元気でありますように。
貴方にきっと、この手紙は届かないのでしょう。
だけど、ほんのすこしの望みを乗せて、また筆を取ることをお赦しください。