捜索板
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1 ツトムレモネードを飲み損ねた夏あなたが握ってくれたさんかくにぎりを包んでた竹の皮。あれを俺はまだ捨てられずにいるんです。あなたの小さな文字が書かれた書き置きも。
ねえ、あの夜の咬み痕はとうに消えちまいましたよ。痕を残しておきたくて瘡蓋を何度も剥がしたんです、知らないでしょう。
どうして何も言わなかったんですか。そんなに頼りなかったですか。ただ可愛いだけのツトムくんだったんすか、俺は。
…なんて、言える立場にはねえんです。俺はあなたの添い寝屋、湯たんぽ、睡魔、夢喰い。深追いしないと俺が決めたのにこのザマです。
鍵はちりばめました。あなたにしか分からないはずです。
あなたがまだそこにいて俺の名前を呼んでくれるのなら、あなたの名前をもう一度教えてください。
…忘れちゃいねえ。けど、俺にはあなたの名前が一番の鍵だ。
探すのはこれきり、上げることもしません。
届かなくても、どうか息災で。
[伝言ではなく捜索目的であり、アドレスはダミーではない。連絡を取り終えた後は全ての記事を削除する(はい/いいえ)]
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