捜索板

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1 時/透/無/一/郎
我/妻くんたちへ。
最後の文を見た時は焦ってすぐに返事を書いたんだ。伝えたい事がたくさんあって、できるなら引き止めたくて……気付いたら書き始めて一時間も経っていて、部屋には僕一人しかいなかった。
繋がったばかりの頃にやりとりした宿がまだ残ってたから、そこに文を送ったんだけど…後になって冷静に考えたら、きっと僕らの事を考えてくれた優しい文面だったのに失礼な事もたくさん言っちゃったと思う。ごめん。

「また捜索板で探しちゃうかも」なんて言ってくれるからさ、期待して出来る限り確認してるよ。
初めて此処に書き込むから不慣れだけど…どうか二人の目に留まるといいな。
ここまで読んだら二人なら分かってくれると思うけど、念の為に鍵を置いていくよ。
もし、また僕らとやりとりを考えてくれるなら……ずっと待ってるから、此処に残した宿でも、帯に移動する前に使った宿でもいいから連絡をくれたら嬉しい。
…実はまだ部屋も残してあるんだ…消せなくて。僕らもまだちょっと忙しない日々を送ってるけど、たまに読み返してる。

*我/妻くんへの鍵
・社会人の我/妻くんと、まだ学生の女の子
・奢ってくれたはちみつデニッシュ
・映画鑑賞は大判ブランケットを一緒に掛けて

*僕から最愛の女性への鍵
・十七歳の僕と、薬学に詳しい女の子
・大輪菊に飾り切りしたふろふき大根
・一緒に入った柚子風呂

…鍵は何を残そうか、改めてやりとりを読み返したんだけど。やっぱり僕の愛してる女の子は世界で一番可愛い。こんなに創作の子を大好きだって思ったことないって、後ろから聞こえた気がする…なんだろう。……嫌いになったんじゃないなら、また二人に会いたいな。
[伝言ではなく捜索目的であり、アドレスはダミーではない。連絡を取り終えた後は全ての記事を削除する(はい/いいえ)]
はい

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