捜索板
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1 小/狐/丸鶴貴方が飛び立ったのは春の頃でしたか。
残された言葉があまりにもかなしく、けれどそう思わせてしまったのは他でもない私で、そう思ったまま外に飛び立つのであれば……それで良いのかも知れないとさえ思いました。
耐え切れずに二人番った部屋を崩し、過ぎ去る日々に明け暮れました。
いずれ私も貴方の記憶が薄れていくのだと。
さりとて、いつまでも、ふとした事で思い出す。最後の言葉は朧げになれども、愛した事だけが忘れられない。
今更、と呆れるでしょうか。怒るでしょうか。
それが道理。
されども、ほんの僅かな希望に縋らずにはいられぬのです。
私の姿は、一度姿を変えた後のもの。姿変えは此方からの申し出。以前は龍に縁のあるもの。私と出合うまで恥じらいとは無縁だと言った貴方。
鍵と呼べるようなものが思い付かないほど、肌を重ねてばかりいました。
貴方はいつも美しい言葉を認め、私はいつも貴方を待たせた。
……ひとつだけ。今更貴方を探す厚顔無恥を押し切ったのは、時間ができたからです。今ならば、あのようにかなしいことを言わせるほど、待たせることはなかったろうにと、諦め悪く思ってしまったことがすべてです。
一度きり。これきりにします。
思い出だけで、今日まで過ごしてきました。これからもそうしていくまでのこと。
しかしもう一度、私の鶴と呼ぶ事が許されるなら、どうか。
[伝言ではなく捜索目的であり、アドレスはダミーではない。連絡を取り終えた後は全ての記事を削除する(はい/いいえ)]
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