短期募集

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1 三/日/月/宗/近
出られない部屋
雨の降る晩、遠くに灯る光がある。手燭の明かりか、いや、この雨天の夜にわざわざ出掛ける者も居ないだろうから、燐火か人魂の類かも知れない。任務を終えたばかりの身はそれなりに疲弊しており、放っておいても良かったが……納涼の肝試しなどと言われてしまえば男子の矜持に関わるというもの。

斯くして朽ち果てた羅城門をくぐり廃退しきった幽霊屋敷へ踏み込んだわけだが……途端に辺りは一変、まるで棟上げされたばかりのように真新しくも美しい屋敷へと変貌を遂げてみせた。燭台に火が揃い、どこからともなく箏曲が流れ出す始末。ここまで来てしまえばこの不可思議な現象の正体を突き止めるのももはや任務の一部とばかりに、邸内探索の果てに辿り着いたのがこの座敷である。足を踏み入れた瞬間、背後の障子は独りでに閉まり、ぴらりと張り紙が出現する。紙にはなかなか達者な毛筆にて、以下の通り記されていた。

接吻するまで出られない部屋


ところで俺達の間柄について説明しよう。
顕/現して互いに長いものの、本/丸ではろくな接点もなく本日まで過ごしてきた。大所帯であるし、出陣や内/番で一度も組んだことがないというのもまあ珍しい話ではない。仲間意識や絆めいたものは多分に感じているが、人の身を介した交流といえばすれ違い際の挨拶くらいだったか。思い返してみれば面白いほど希薄な関係の二振りが、なんの因果か閉じ込められてしまったというわけだ。
この部屋にはなんらかの強い呪詛が込められており、貼り紙にある通りの行為以外の手段では絶対に脱出できないものとする。互いに抱く感情については双方無関心か、或いはどちらかが好意/敵意を抱いているか、はたまた無自覚の想いが萌芽を果たす幸福な呼び水となるか。いずれにせよ俺達はなんとしてでもここから出なければならない。無事帰還を果たすまで、どうか共にこの窮地を乗り越えて欲しい。


・条件
原作遊戯中、属性完鞘、ぽい〜帯使用可能、描写中〜長文、期間は脱出までまたは七日程度

・提供、募集
一/期/一/振、山/姥/切/国/広/極、鶴/丸/国/永、加/州/清/光、歌/仙/兼/定、薬/研/藤/四/郎、三/日/月/宗/近

随分と長くなってしまってすまなかった。もしも未だ付き合ってくれるというものが居れば、此方の指名と其方の姿、それからお主の事を少し教えておくれ。立て札を破棄するまで待っていよう。

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