完なり ゲーム BL攻募集
[ここに投稿][下]
1 山姥／切国／広(刀／剣乱／舞)
魚の見る夢。(三／日／月へ)
三／日／月／宗／近。
魚は、夢を見ると思うか？


昨日、主の命で買い出しに行った時、万屋に寄っただろう。あの…様々な見世物と人混みで溢れている場所だ。
あそこで、片隅にひっそり佇んでいる水槽を見つけた。水が張られた中には魚が二匹だけ。青と金。片方は、優雅な曲線を描くようにゆったりと空間を往復していた。もう片方は…微動だにせず、じっと固まったまま。少し顔を寄せて覗き込んでも動じる様子はなく、岩のように動かない。……よく見たら、金は眠っているようだった。
死んでるわけじゃない。呼吸しているのは昇ってくる小さな泡で分かる。

魚も寝るのか。一瞬不思議に思ったが、刀が毎晩布団に身を包んで眠っていることに比べたら、ごく自然なことだ。
この小さな身体で、一体どんな壮大な夢を見ているんだろう。大海原を自由自在に泳ぎ回っているのか、はたまた人家で大切に育てられているのか、或いは……───いつの間にか、俺は水槽の前でしゃがんだまま夢中になっていた。


その晩だ。
俺は、夢の中で魚になっていた。広がるのはあの時と同じ光景。金色のヒレを揺らしながら、俺は泳いでいた。もちろん水槽の中にはもう一匹。青がいた。
よく見ると、鱗もヒレも尻尾も、俺とは全く違う。青々とした体色は誰もが目を引く、息を呑むように鮮やかで眩い。美しい…その言葉を体現するかのように青は存在していた。
そして、察した。自分はちっぽけでみすぼらしい姿なのだから、近寄ることさえおこがましいと。

だが、それでも。…どうしても、青に話しかけたいという衝動を抑えられなかった。柄にもなく、焦がれる気持ちが膨らんでいた。一言だけなら許されるだろうか。一言だけなら。
そっと傍に寄って、もごもごと不明瞭な前置きを置いてから、内緒話のように呟く。

『なあ、青。あんたは……綺麗だな』


その瞬間、目が覚めた。


(募集：三／日／月／宗／近)

────

閲覧に感謝する。………、……なるほど。こうして公衆の場に出ると、何を言おうかと考えていたこと全てが吹き飛ぶこともあるんだな。一つ、勉強になった。
……ふぅ。深呼吸も済んだところで。事務的に、かつ簡潔に、案内を進めていこう。興味があるなら付き合ってもらえると助かる。


■確認事項
審／神／者は成人女性
世界観、人物像を大切に
描写＞台詞の中文傾向
漢文／記号乱用／音信不通不可


■舞台背景
原作基盤の上で、主の影響によりゲンセ……「現世」の要素も多少なり含めて、お互いに進めやすい土台を作れたらと思う。原作準拠からあどりぶまで歓迎する。主の存在については相談が必要だろうが、俺の印象は…「穏やかで思慮深く、何よりあたたかいひと」だ。きっと、本／丸に顕現した刀達は皆、主を慕っている。

俺とあんたの間に特別な関係はない。顕現した時期は違う、刀種も違う、当然割り当てられた部屋も違う。朝餉や夕餉の時間、冒頭のような買い出し当番、或いは馬の世話や手合せの相手としてたまに組むくらいか。
ただ、俺は……あんたに憧憬を抱いている、んだと思う。あんな夢を見るくらいだ。頭巾で翳ったこの視界でも、はっきりと感じ取れるんだな。あんたの、天／下／五／剣の輝きが。影は光にはなれない、偽物は本物にはなれない。…なるつもりもない。
ただ、……ただ、たまに夢に見るくらいは、許されるだろうか。綺麗だと口にして、できるだけ傍で、その姿を視界に留めておきたい。


(関係発展は流れ次第、さぶきゃら可能)

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■応募要項
・あんたについて(初期の印象、補足があったら聞かせてくれ)
・参考描写(場面不問。雰囲気を知りたいだけだから、確定や単独描写でも構わない。俺も折り返し対応したものを送ろう)
受信時間不問。本宿／じーめーる可。お相手願う方に三日以内の返信。


──これでも分は弁えているつもりだ。むやみやたらにあんたに近付いたりはしないさ。元々、他人と距離を縮めるのは苦手だ。
それでも……こうして呼びかければ、返ってくる声はあるんだろうか。あんたにいつかは届くのか。分からない。けど、待ってる。
最後までの付き合い、ありがとう。

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