完なり オリジナルBL リバ募集

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1 クロセル
七十二柱の同胞と(現代FT)
(朧に煙る月光の中、音もなく物陰から湧き出たような黒さの軟体がずるりと蠢く。幾つもの吸盤を備えた触腕が悍ましく壁を、床を履い、粘液で汚した天井の隅に蜘蛛を真似るように八本の脚を伸ばしてべたりと張り付き――震えるその体から、軽薄な男の声がする)

やあ、やあ、今夜はとっても良い夜で──丘には嵐、街は霧、果てなき海は人魚の呪いで大時化だ。不吉で素敵なこの晩に、御機嫌いかがかな、我が愛しの同胞よ!

…なんだ、どうも鈍いな。拍手と喝采までもを求めた訳じゃあないが、この僕がこうして呼び掛けているんだ。喜び勇んで抱擁を送るのが筋ってもんだろう?確かにきみの目の前にいるのはなんだかヌメヌメした喋るタコかもしれないが、それは僕の使い魔だ。よもや声を忘れたとは言わせないぜ、眼を閉じて聞いてみたまえ。……獅子宮から残虐と放蕩と芸術をきみに、従えるは海と水の軍団が四十八、貴くも憎い天の座に置いては主への侮辱を贖う能天使──「浴槽の公爵」とは僕のこと、きみの同輩クロセルだ!さあ、今度こそ抱擁するがいい!愛を込めて!

◇クロセル(Crocell)
ソロモンの七十二柱、序列49番目の悪魔。呼び出されれば黒衣の天使の姿で顕現し、隠された物事について謎めいた口調で語り、幾何学と教養学について教わることもできる……と後世に知られる通り、薄墨色に濁った猛禽の羽根と腰まで伸びた銀の髪、縦に裂けた金の瞳孔を持つ、美しい男の姿をした公爵。
海の轟きや水流を操り芸術に親しむ堕天の悪魔、といえば聞こえはいいが、本人は軽薄かつ飄々とした快楽主義の躁病気質。目上にも同僚にもスキンシップ過多。
「水を温める」「温泉を掘り当てる」等々のなんだかのんきな加護から、かのソロモン王に与えられた二つ名は「浴槽の侯爵」。微妙なあだ名のせいかどうか長風呂好き。
今回、666年に一度だか二度だかあるらしい『嵐の夜』をきっかけに地上――2016年の日本へ観光旅行を決意。ついでに様々な意味でお気に入りの朋友である貴Cと楽しく同棲、もとい暮らすことを目的に(タコを通して)電話中。

◇募集
PL20才以上、ソロモン七十二柱の悪魔もしくは不運にも巻き込まれた一般人。序列、立場、性別も関係性も不問。媒体は仮宿または帯使用。

◇萌可/萎不可
言葉遊び、雰囲気、多種描写、シリアス〜ギャグ、悪魔の特性としての残酷性や死などの不穏な描写、自賛他賛、日常〜イベント、アドリブ、半での展開相談、他萎え以外なんでも/過度裏寄りや暴力、修復不可能な関係

さあ、そら、僕の使い魔は優秀だ。こいつには双方向の通信機能が付いてる。……返事をくれ、と言ってるんだぜ、僕の愛しい魔の君、同じ烙印の同胞よ。
このまま話しかけてくれれば、君の声は僕に届くし――ふん、いっそ僕の屋敷に一っ飛びして、今度こそ抱擁をくれたっていい!
君が僕の名を呼ぶその日を待ってるよ、我が__。

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