[ここに投稿][下]
1 カ/ー/ヴ/ェ(gnsn) ルームメイトを。 よく回る口だと不特定多数の人間達からは思われているだろうが此処ではどうかご容赦願いたい。なんせ「言葉」でしか互いの本質を見極められない世界だろう、ここは。いいかい、言葉は時に刃となり他者を死の淵へと落とし込む事だって出来る。しかしそれはあまりにもナンセンスじゃないか。どうせなら互いの感情を互いで整えて承認欲求を満たし合う事に用いた方が何百倍も良いに決まっている。─────ああ、でもお前はそんな僕の思いをその鉄仮面の様な表情の奥底で嘲笑しているんだろうな、ア/ル/ハ/イ/ゼ/ン。大体君ってやつは常日頃から僕の事を1ミクロンも敬わずに………はあ、やめよう。悪態を吐く場所にしたいわけじゃない。此方が押し掛けた身ではあるが僕もお前も、同じ家に帰るわけだしごく稀にでも良いから共に穏やかに過ごしてみないかという提案だ。勿論帰る家は此処一つしか無い、色んな奴の屋根の下を転々とする程悪趣味じゃないぞ。家主であるお前は尚更だ、僕を家に入れてくれた暁には真っ直ぐ帰って来ないとお前の自室を滅茶苦茶にしてやるから覚悟しておく事だな。常に笑顔でいろとは言わない、ただ偶にで良いから愛想良く且つ僕に甘えれば良い。体躯を脱力させ、何も考えない時間があっても良いとは思わないか。かの有名な黄色い熊も言っていたよ。「Doing nothing often leads to the very best kind of something.」────何もしない、は最高の何かに繋がる。僕と過ごし、いつものように喧嘩をして、稀に笑い、何もしないをする。どうせ二人きりなんだから虚勢も強がりも何も必要無い。