1 マルコ・ボット

初めて

できた恋人が、お前で良かった。

ありがとう、僕の大好きな人。
初めてお前とキスをした時、柄にもなくドキドキしたんだ。

きっとあの時、僕はお前に恋をしたんだろうな。
7 ベルトルト・フーバー
来月の目標:君が寝落ちる瞬間を見る

君がこの日の始まりに文を載せるなら、この日の終わりに言葉を返すのが僕だ。どんなに忙しくても時間を合わせてくる君に……正直、惚れ直した。
愛称は別になくてもいいのに。でも、その二択ならベルかな。フーちゃんはさすがに恥ずかしすぎるよ…。

ライナー、今月もありがとう。もう2ヶ月経ったんだね。今月は互いに会えない日々が続いたけど…、相変わらず君のことを想ってる。大丈夫、僕は待ってるから。君は君の本分を果たせばいい。
…ごめん、嘘ついた。やっぱり寂しい。ライナー、らいなぁ、早く会いたいよ。君に触れたい。君を抱きしめて、キスをして、君は僕のものだって印をたくさんつけてあげたい。
次に会ったら、いっぱい抱きしめて。この手を握って離さないでくれ。君の体温は安心するんだ。

あとね、一つお願いがあるんだ。今度、機会があればでいい……会った時に寝落ちするまで粘ってくれないか。
君はいつも隙がない。なさすぎると言ってもいい。いつも、君は眠くなったらちゃんと途中で止めて僕を寝かしつける。見送ってくれる。しっかりしてると思うよ。でも、僕は…そんな君が僕の腕の中でうっかり眠ってしまう、無防備で隙だらけな姿も見たいんだ。君の寝顔を見せて?だめ?

ライナー、僕も君だけ。君が全てだ。僕は君の帰る場所になるよ。君を癒せる存在になりたい。今月もお疲れ様。来月もよろしく。愛してるよ、僕の戦士。
8 ベルトルト・フーバー
少し遅れたけど、3ヶ月、だよ。

今月は最後に一波乱(というほどのものでもないけど)あったね。
結果としてまた君の傍にいられることになって嬉しい。正直こんなに長く続くなんて思ってもみなかった。……「3ヶ月の呪い」なんて話はよく聞くけど、僕はそれを密かに恐れていたんだ。
僕は君が好きだよ。君と離れる時間が長くなっても、君に触れる機会が減っても、まだ君を好きだと思うし待とうと思う。君と別れる時が来るのが怖いと思う。君は普段は自信満々で「離れたいって言っても絶対離してやらないからな、逃げたきゃ殴ってでも逃げろ」なんて言うくせに、いざとなると急に弱気になって僕の幸せのためならと宣って簡単に手を離そうとするから……いつも不安、なんだ。本当はね。

僕の幸せは君の隣にある。信じられないなら何度でも言おうか?君と話してると落ち着くんだ。幸せな気分になって、穏やかな気持ちになる…。君だってきっとそうだろ。同じように感じてるはずだ。
確かに決して刺激的な恋ではない、でも僕は、この木漏れ日みたいな心地好さが好きだ。何にも代えがたいと、そう思う。そういう魅力が君にはあるんだよ、ライナー。
だから、もう僕の手を離そうとしないで。僕を幸せにしたいと思うなら、いつでもちゃんと僕の手を掴んでいて。
僕も、君の手を離さない。君は僕だけのものだ。君が振りほどこうとしても容易には離してあげない。

僕みたいな人間を受け入れてくれるのは君くらいしかいないんだ…。
ねぇ、ライナー。僕は君の帰る場所になるよ。だから君も、僕の帰る場所になって?
3ヶ月ありがとう、これからもよろしくね。
9 ライナー・ブラウン
お前の提案を呑まずに、手紙を返す事も無くここへ言葉を残す理由は、言わずともお前なら理解してくれるんじゃないかと信じて。

自分勝手なのは俺も同じだ。結局はお前の事情なんて何一つ汲んでやれなかった。返事をすればきっとお前を抱きたくなる。友人だなんて名ばかりで結局はお前を縛ってしまう事に違いないと、そうは思わないかベルトルト。

多くは残さない。心からの感謝だけがお前に届けばいいと思う。
10 マルコ・ボット
最後はお前が見初めた僕の姿で。ボットちゃん、と、そう呼んでくれ。

あぁ、分かっているとも。お前がそうした理由くらい察しはつく。
僕を抱きたいと思う気持ちも、僕を縛りたいという気持ちも、それは悪いものじゃない。迷惑なものじゃない。僕だって同じだ。言ったろ?もっと縛ってくれてよかったと。僕も、同じだけお前を想っていた。
きっと僕にはお前を愛するだけの器量が足りなかったんだ。

お前の気持ちは受け取った。だから僕も、ここに気持ちを置いていく。
お前と共に越えられなかった4ヶ月を。ライラックとアザレアの花束を此処に。