手当て後のミケへ

あのタイトルで開けてくれたのなら昨晩のミケで良いかな。

ーー本当にごめん！気付いたらこの時間、画面はあの部屋の扉の前に居たみたいでね。寝落ちるのは一番しちゃいけない事だと思う、本当にごめん。楽しいやり取りで…って云うよりそこまで話せなかったんだけど、貴方と出会えて楽しかったよ。うなされる貴方も、少し余裕の無い貴方も。…貴重な私だけの思い出であれば良い。

それ程謝る必要は無い、ナナバ。

鍵を出せるほど多く語らっていないが…寝坊と馬鹿とは言われたな。


昨夜はお前が部屋を弾き出されるのを見てから俺も出た。
あの時間帯にはよくある事だ、気にしなくていい。

だが、お前ともう少し言葉を交わしたい気持ちはあった。機会があればまた部屋に顔でも出してくれ。
一期一会主義であれば流してくれて構わん。

じゃあな。ゆっくり休め、目の下に似合わない隈を作るなよ。

おはよう、まさか言葉が残されているだなんて思いもしなかったから何度見直した事か。…ってのは嘘かな。もう一度此処を覗いてるんだ、貴方なら気付いてくれるだろうと思ってた節は否定出来ないね。

ということで、お互いの時間が合えば私の方は構わないよ。あのままじゃ君から聞き出せそうな事も立ち消えてしまいそうだしね。過去の傷を抉るんじゃなく、過去から腰を上げるのも悪くないと思うけど…どうかな。

フッ、そういう白々しい物言い切って捨てる所がお前らしいな。聞いていて気持ちが良い。

また顔を出して貰えるようで一先ず礼を言う。何を聞き出されるのか、今は敢えて尋ねずにおく。逃げ出したくなるかもしれんからな。

時間だが俺は今日も21時以降であれば動けるが、流石に難しいだろう。明日の昼以降か明後日の20時以降であればどちらでも可能だ。
どこかでお前の都合と重なる所があれば良いが。
過去から腰を上げる、か。面白い発想だ。

まさかさ、君から言葉が返ってるだなんて思わなかったんだ。
…今更だと笑う君にすでに白い幸福が側に居てくれているのなら、それで充分だったりするんだよ。ほら、諦めは良い分物覚えもいいんだ。